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😷|ワクチン接種完了なら大半の場所でマスク不要、米当局が新指針


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ワクチン接種完了なら大半の場所でマスク不要、米当局が新指針

 
内容をざっくり書くと
一方、航空機や電車、空港や駅、病院などの屋内では、ワクチン接種を完了していても引き続きマスクの着用を提言した。
 

[ワシントン 13日 ロイター] – 米疾病対策センター(CDC)は13日、新型コロナウイルスを巡る… →このまま続きを読む

 ロイター


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予防接種

予防接種(よぼうせっしゅ、: vaccination)とは、病気に対する免疫をつけるために抗原物質(ワクチン)を投与(接種)すること。接種により病原体の感染による発病障害死亡を防いだり和らげたりすることができる[1]。さらに伝染病の抑止に最も簡便かつ効果的で、コストパフォーマンスの高い予防医学である。

日本における予防接種法では、「疾病に対して免疫の効果を得させるため、疾病の予防に有効であることが確認されているワクチンを、人体に注射し、又は接種すること」と定義されている(予防接種法2条1項)。

接種で投与される物質は、生きているが毒性を弱めた状態の病原体(細菌ウイルス)の場合もあれば、死んだり不活性化された状態の病原体の場合も、タンパク質などの精製物質の場合もある。

WHOによれば現在の世界では、予防接種により200-300万人の死を回避しているとしているという[1]。しかしさらに接種率が向上すれば、加えて150万人の死を回避できるという[1]

歴史

人間が、故意に別種の感染を受けることで病気を軽減しようとした最初の例は、天然痘である。紀元前1000年頃には、インド人痘接種法(人痘法)が実践され[2]、天然痘患者のを健康人に接種し、軽度の発症を起こさせて免疫を得る方法が行なわれていた。この人痘法は18世紀前半にイギリス、次いでアメリカにももたらされた。

1718年、メアリー・ワートリー・モンターギュは、症状の軽い天然痘から採取した液体を接種させるトルコ人の習慣について書き、また自らの子供に同様の接種を施している[3]イギリスの医師エドワード・ジェンナーは、牛痘ワクチンを人間の天然痘に対する免疫生成に利用できるかに関して、1796年までの数年間に少なくとも6人に試験を行っている。この6人は、身元不明のイングランド人(1771年ごろ)、ミセス・ゼベル(ドイツ人、1772年ごろ)、ミスター・ジェンセン(ドイツ人、1770年ごろ)、ベンジャミン・ジェスティ(イングランド人、1774年)、ミセス・レンダール(イングランド人、1782年ごろ)、ピーター・プレット(ドイツ人、1791年)である[4][5]

予防接種(vaccination)の語が最初に使われたのは1796年エドワード・ジェンナーによってである。この後ルイ・パスツールが微生物学の先進的研究によって予防接種の概念をさらに進歩させた。予防接種(Vaccination 「牛」を意味するラテン語vaccaより)の命名の由来は、最初のワクチン(vaccine)が牛に感染する牛痘ウイルスで、天然痘よりも症状が軽く、治りにくく致死性の天然痘に対してある程度の免疫をつけるものであったからだ[4][5]

種痘の試みに対しては、倫理・政治・安全性・宗教などをめぐっての(en:Vaccine controversy)はその初期からあった。初期の成功と義務化によって、予防接種は広範囲にわたって受け入れられ、また大規模な予防接種キャンペーンが実施されたことで、多くの地域にわたって多数の病気の発病が激減したと評価されている。

目的

病原体に対して抗体を作り、免疫機能を高めるため

副作用

日本では1948年の「予防接種法」以降、強制接種や集団接種が拡大していったが、安全な方法で行われていなかった。一例を挙げれば、1964年茨城県で行われた集団接種では、不十分な問診、複数の人に対して注射針を変えずに接種、マスクをせずに接種、不正確な量の注入、などのやり方が行われていた[6]。複数の人に対して針を替えずに接種をする行為が蔓延していたことが、日本でB型C型肝炎が多発した原因である[7]、と考えられている( 医原病も参照)。

使用される物質

不活性化ワクチン

毒性を十分に弱めた、生きたウイルスを接種する。ウイルスは繁殖するが、その速度は遅い。接種後も繁殖し、抗原として存在し続けるため、追加免疫はあまり必要ない。このワクチンは、組織培養によって毒性の少ない種類のウイルスを残したり、遺伝子の突然変異を誘発したり、毒性を発揮する特定遺伝子を除去することで作られる。この主のワクチンには毒性が再発するリスクがあるが、特定遺伝子の除去は比較的このリスクが少ない。

サブユニットワクチン

免疫系に示す抗原としてウイルス性物質を接種しない。ウイルス中の特定のタンパク質を分離して接種する、などの方法がある。この方式の弱点は、分離したタンパク質が変質する可能性があり、その場合ウイルスに対応するものとは別の抗体が作られてしまうと言うことである。

他のサブユニットワクチンには、組み替え型ワクチンがある。これは対象となるウイルスのタンパク質遺伝子を別のウイルスに注入する方法である。この第二のウイルスはタンパク質情報を発現するが、病気のリスクはない。この種のワクチンは現在ウイルス性肝炎に用いられており、エボラウイルスHIVなど、予防接種が難しいウイルスに対するワクチンを作るため、さかんに研究されている[8]

ヒトに対する予防接種

世界における接種状況は以下の通り。

ワクチンの種類

生ワクチン
生きた病原体の毒性を弱めたもの。、結核麻しん(はしか)、風しんおたふくかぜ水痘(みずぼうそう)、黄熱病 など。生の病原体を入れるため、接種した病原体により軽い症状(副反応)が出ることがある。
接種後は4週(中27日)以上の間隔をあけて別のワクチンを接種する。
不活化ワクチン
死んで毒性を失った病原体の成分のみのもの。B型肝炎、、小児の、百日せきポリオ日本脳炎インフルエンザA型肝炎狂犬病など。ワクチンの効果は弱いため、何度かの接種が必要になることが多い。
接種後は1週(中6日)以上の間隔をあけて別のワクチンを接種する。
トキソイド
菌が発生する毒素を取り出し、それを無毒化したもの。ジフテリア破傷風(はしょうふう)など。不活化ワクチンと同じくワクチンの効果は弱いため、何度かの接種が必要になることが多い。病原体そのものを攻撃する抗体を作らせるわけではないので、厳密にはワクチンに含めないという考え方もある。
接種後は1週(中6日)以上の間隔をあけて別のワクチンを接種する。

歴史

予防接種の習慣は紀元前1000年頃の古代インドに起源をもつと考えられてる。[9]アーユルヴェーダの教本、サクテーヤ・グランサム(Sact'eya Grantham)に予防接種についての記述があったことが、フランスの学者アンリ・マリ・ユッソン(Henri Marie Husson)によって、Dictionaire des sciences me`dicales誌中に報告されている。[10] 紀元前200年頃には、古代中国でも予防接種が行われていた[5]。 学者のオーレ・ロン(Ole Lund)はこう記している。「文書上の予防接種の例で最も古いものは17世紀のインドおよび中国のもので、天然痘に感染した人のかさぶたを粉末状にしたものを病気の予防に使用した、という例である。昔、天然痘は世界共通の病気で、感染した人の20%から30%は死亡していた。天然痘は、18世紀ヨーロッパの数カ国において、死因の8%から20%を占めていたネトリーの病理学教授、(en:Almroth Wright)は、ネトリー病院のプロフェッショナルを率いて実験を行い、後世の予防接種の形態を形作った。彼の実験結果は、ヨーロッパでのさらなる予防接種の発展に繋がった[11]

義務化

病気が蔓延する危険を避けるため、様々な時代ごとに、国や機関それぞれが、全ての人々に予防接種を義務化する法律を作ってきた。例えば、1853年の法律では、イングランド・ウェールズ全国での天然痘予防接種を義務化し、これに従わなかった者からは罰金を徴収した。現在、アメリカの州共通の予防接種法では、就学前に公的予防接種を受けることを義務づけている。他にもほとんどの国で同様の強制的な予防接種を行っている。

19世紀に始まる初期の予防接種以来、予防接種の法律化は様々な団体からの反発を引き起こした。こういった団体は包括的に予防接種反対論者(anti-vaccinationist)と呼ばれ、倫理的・政治的・衛生的・宗教的・その他の観点から予防接種に反対している。よく見られる意見は、「強制的な予防接種が個人の問題に対する過度の干渉にあたる」「推奨されている予防接種の安全性が不十分である」といったものである[12]。現代の予防接種法は、免疫不全の人々やワクチンへのアレルギーを持つ人々、強固に反対する人への例外措置を設けている[13]。 なお、ジョグジャカルタ原則の『医学的乱用からの保護』についての第18原則においても「HIV感染症やその他の疾患に関して非倫理的もしくは意思に反したワクチンや抗菌剤の投与からの保護の保障」(第18原則、項目(d))を求めている。

日本の予防接種

定期接種

予防接種法に基づいて接種される。対象年齢の接種費用には、自治体による公費助成が行われ、A類疾病については地方公共団体の多くで無償とされる(行政措置予防接種, 有償とする地方公共団体も存在)。日本で認可された予防接種により健康被害が発生した場合は、予防接種法第11条による救済制度がある[14]

【 】内はワクチンの名称

A類疾病 - 疾患の発生及び集団での蔓延の予防を目的とし、接種対象者又はその保護者等に接種の努力義務が課される。
ジフテリア百日咳破傷風ポリオ(急性灰白髄炎)【四種混合ワクチン, DPT-IPV】、麻疹(はしか)・風疹(三日はしか)【MRワクチン】、日本脳炎結核BCG)、水痘Hib、小児の肺炎球菌感染症【肺炎球菌ワクチン, PCV13】、子宮頸がんHPVワクチン】、B型肝炎ロタウイルス[15]
B類疾病 - 主に個人予防に重点。努力義務無し。
65歳以上、または60歳以上65歳未満で心臓や腎臓、又は呼吸器に重い障害のある人、後天性免疫不全症候群に罹患し免疫力が低下している人の場合、インフルエンザ。65歳の者、または60歳以上65歳未満で心臓や腎臓、又は呼吸器に重い障害のある人、AIDSなどに罹患し免疫力が低下している人の場合、肺炎球菌感染症【23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン, PPSV23】。

臨時接種

予防接種法に基づいて接種される。まん延予防上緊急の必要があると認めるとき、都道府県知事は市町村長に行うよう指示することができる。 対象年齢の接種費用には自治体による公費助成が行われ、A類疾病については原則無償とされる。予防接種により健康被害が発生した場合は、予防接種法第11条による救済制度がある[14]

A類疾病 - 接種対象者又はその保護者等に接種の努力義務が課される。
痘瘡の他に、A類疾病が対象である。
なお、2021年から接種が始められた新型コロナウイルスワクチンも接種の努力義務が課される形で行われる[16]
B類疾病 - 接種の努力義務が課されない。
新型インフルエンザ(単独ワクチンとして新型インフルエンザ等対策特別措置法による2011年(平成23年)から5年間の時限措置[17]。2011/12期から、A(H1N1)pdm09は季節性インフルエンザワクチンに含まれている[18]。)

任意接種

予防接種法に定めがなく、被接種者(又はその親権者等)の自由意思による接種。

接種費用は、全額自己負担となる。予防接種により健康被害が発生した場合は、医薬品副作用被害救済制度が適用される。

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)、A型肝炎、成人用肺炎球菌狂犬病ワイル病秋やみ等の他、定期接種の対象年齢層以外に対するA類疾病/B類疾病も任意接種となる。

予防接種の注意事項

予防接種実施規則によると、明らかな発熱を呈している者、重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者、当該疾病に係る予防接種の接種液の成分によるアレルギーまたはアナフィラキシーが検査で明らかになっている者は不適当と判断され接種ができない。妊娠している者に関しては、急性灰白髄炎、麻疹及び風疹にかかわる予防接種はできないことになっている。

また、心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患及び発育障害等の基礎疾患を有することが明らかな者、前回の予防接種で2日以内に発熱のみられた者、又は全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者、過去にけいれんの既往がある者、過去に免疫不全の診断がなされている者、接種しようとする接種液の成分に対してアレルギーを呈する恐れのある者等は医師の判断に基づき注意して接種することが義務付けられる。

予防接種健康被害救済制度

予防接種の副反応による健康被害は、極めて稀ではあるが、発生がみられる。予防接種と健康被害との因果関係が認定された場合、接種に係る過失の有無にかかわらず、速やかに救済するための制度[19]

  • 予防接種法に基づく予防接種(=定期接種、臨時接種)を受けて健康被害が生じ、その健康被害が接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定した場合
    • 市町村により給付が行われる。
    • 厚生労働大臣の認定には、第三者により構成される疾病・障害認定審査会により、因果関係に係る審査が行われる。
    • 医療機関での治療を受けた場合、医療費の自己負担分と、医療を受けるために要した諸費用を支給。
    • 障害が残った場合、障害児童養育年金または障害年金を支給。
    • 亡くなった場合、葬祭料および死亡一時金約4,300万円等(インフルエンザワクチンの場合遺族一時金約700万円、遺族年金約240万円(最長10年))支給。
    • 救済給付に係る費用負担は国1/2、都道府県1/4、市町村1/4。

なお、任意の予防接種による健康被害は、他の医薬品同様、医薬品副作用被害救済制度が適応される。予防接種法ではなく、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法が根拠となる。

  • 厚生労働省が設置し、外部有識者で構成される薬事・食品衛生審議会における審議を経て決定される。
    • 独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)により給付が行われる。
    • 入院での治療を受けた場合、医療費の自己負担分と、医療手当を支給。障害が残った場合、亡くなった場合も支給。
    • 給付額は種類ごとに定められており、請求期限もある。
    • 救済給付に係る費用負担は許可医薬品製造販売業者等からの拠出金。PMDAの事務費の1/2相当額は、国からの補助金。

予防接種禍と法律(谷間の問題)

予防接種によって生命・身体に重大な損害が与えられた被害者を救済するための法律構成が憲法上問題となっている。17条説、29条3項類推解釈説、29条3項勿論解釈説、25条説、13条説等が主張されている。

推奨される接種順序

国立感染症研究所、VPDを知って、NPO法人子どもを守ろうの会、日本プライマリ・ケア連合学会、公益社団法人日本小児科学会から、予防接種スケジュールが発表されている。

また、NPO法人子どもを守ろうの会では、iPhoneAndroidスマートフォン用の予防接種スケジューラアプリを無料提供している。

同時接種

2種類以上の予防接種を1度の通院で同時に、同一の接種対象者に対して行う「同時接種」は、日本ではかつて「良くないもの」と認識されていて、厚生労働省は2019年時点でも「医師が特に必要と認めた場合に行うことができること」[20][21]としているが、2011年、日本小児科学会は「ワクチンの同時接種は、日本の子どもたちをワクチンで予防できる病気から守るために、必要な医療行為であると考える」と提言を出していて[21]、近年では、同時接種を行う医師も増えてきた[22]

組み合わせや本数に制限は無く、

  1. 定期接種のワクチンと任意接種のワクチン
  2. 不活化ワクチンと生ワクチン
  3. 生ワクチンと生ワクチン
  4. 注射と飲むタイプのワクチン

の全ての組み合わせで、安全に同時接種ができる[23]。一部の自治体や医師は、接種方法の異なるBCGに限って、他のワクチンとの同時接種は行わず単独接種で実施している[24][25]

混合ワクチンは、数種類のワクチンがはじめから1本の注射液に含まれているものなので、広義の同時接種ともいえる[23]

イタリアの予防接種

イタリアでは2017年より、義務教育を受ける前(6歳まで)にポリオジフテリア破傷風B型肝炎インフルエンザ、、、麻疹風疹流行性耳下腺炎百日ぜき水疱瘡の予防接種が義務付けられることとなった[26]

動物に対する予防接種

動物からに伝染する動物由来感染症(ズーノーシス:人獣共通感染症にも含まれる)や人から動物に伝染する人獣共通感染症を予防する目的で行う予防接種がある。野生動物の保護や産業に有用な家畜ペット伝染病の蔓延を予防するための予防接種もある。

農林水産省動物医薬品検査所・動物用医薬品データベース[27]で「ワクチン」を検索すると、2014年12月時点で201件登録されている。しかし、家畜伝染病予防法は「家畜の伝染性疾病(伝染病)の発生の予防、及びまん延の防止について定めた法律」であり、伝染病が発生した場合患畜などのと殺処分や消毒についての規定はあるが、予防接種に関する規定は無い。「都道府県知事は、家畜伝染病のまん延を防止するため必要があるときは、家畜防疫員に、農林水産省令で定める方法により家畜の検査、注射、薬浴又は投薬を行わせることができる(家畜伝染病予防法第31条)」に基づき、都道府県ごとに予防接種等の対応は異なる[28]

一方、狂犬病予防法に規定されているため、イヌの所有者は、飼い犬に対する狂犬病ワクチンの予防注射を、毎年1回必ず受けさせなければならない(狂犬病予防法第5条)。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e f g h Immunization coverage (Report). WHO. (2007-03). http://www.who.int/mediacentre/factsheets/fs378/en/. 
  2. ^ 天然痘の予防[1]
  3. ^ Behbehani AM (1983). “The smallpox story: life and death of an old disease”. Microbiol. Rev. 47 (4): 455-509. PMID 6319980. http://mmbr.asm.org/cgi/pmidlookup?view=long&pmid=6319980. 
  4. ^ a b Plett PC (2006). “[Peter Plett and other discoverers of cowpox vaccination before Edward Jenner”] (German). Sudhoffs Arch 90 (2): 219-32. PMID 17338405. http://lib.bioinfo.pl/meid:4459 2008年3月12日閲覧。. 
  5. ^ a b c Lombard M, Pastoret PP, Moulin AM (2007). “A brief history of vaccines and vaccination”. Rev Sci Tech. 26 (1): 29-48. PMID 17633292. 
  6. ^ 吉原賢二『私憤から公憤へ- 社会問題としてのワクチン禍』 p.112-114
  7. ^ 読売新聞2000年2月9日記事「広がるC型肝炎、3割が「陽性」の地域も」
  8. ^ Department of Veterinary Science & Microbiology at The University of Arizona Archived 2003年6月10日, at the Wayback Machine. Vaccines by Janet M. Decker, PhD
  9. ^ Lund, Ole; Nielsen, Morten Strunge and Lundegaard, Claus (2005). Immunological Bioinformatics. MIT Press. ISBN 0262122804
  10. ^ Chaumeton, F.P.; F.V. Me`rat de Vaumartoise. Dictionaire des sciences me`dicales. Paris: C.L.F. Panckoucke, 1812-1822, lvi (1821).
  11. ^ Curtin, Phillip (1998). "Disease and Empire: The Health of European Troops in the Conquest of Africa". Cambridge University Press. ISBN 0521598354
  12. ^ Wolfe R, Sharp L (2002). “Anti-vaccinationists past and present”. BMJ 325 (7361): 430-2. doi:10.1136/bmj.325.7361.430. PMID 12193361. http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/full/325/7361/430. 
  13. ^ Salmon, Daniel A et al. (2006) Compulsory vaccination and conscientious or philosophical exemptions: past, present, and future. Lancet 367(9508):436-442.
  14. ^ a b 予防接種事故に対する医療費公費負担制度(東京都福祉保健局)
  15. ^ 厚労省 ロタワクチン定期接種化へ 20年10月から”. ミクスonline (2019年10月3日). 2020年8月14日閲覧。
  16. ^ 予防接種法とは コロナワクチン「臨時接種の特例」”. 日本経済新聞 (2021年4月25日). 2021年6月8日閲覧。
  17. ^ 厚生労働省健康局結核感染症課「予防接種法改正(新たな臨時接種の創設等)の概要」『IASR』第32巻、国立感染症研究所感染症情報センター、2011年11月、 331-332頁。
  18. ^ インフルエンザワクチン株 - 国立感染症研究所
  19. ^ 予防接種健康被害救済制度厚生労働省
  20. ^ 定期接種実施要領 - 厚生労働省
  21. ^ a b 日本小児科学会の予防接種の同時接種に対する考え方
  22. ^ 予防接種 > 同時接種 - 有明こどもクリニック
  23. ^ a b 同時接種の必要性・安全性 - Know VPD!
  24. ^ 子どもの予防接種 - 江東区
  25. ^ 予防接種 - はら小児科クリニック
  26. ^ イタリア、予防接種を就学の条件に AFP(2017年5月20日)2017年5月20日閲覧
  27. ^ 動物用医薬品データベース - 農林水産省動物医薬品検査所
  28. ^ 家畜のワクチンについて - 一般社団法人 宮城県畜産協会

関連文献

  • 渡部幹夫「わが国の予防接種制度についての歴史的一考察」『民族衛生』第73巻第6号、日本民族衛生学会、2010年6月、 243-252頁、 doi:10.3861/jshhe.73.243

関連項目

外部リンク

航空機

航空機(こうくうき、: aircraft[1])は、大気中を飛行する機械総称である[2]

概要

「軽航空機」(気球飛行船等々)と「重航空機」(グライダー飛行機等々)に大別される[1][2]。軽航空機とは、空気よりも軽い気体が静浮力を持っていることを利用するものであり、重航空機とはに働く空気の動的揚力を利用するものである[1]飛行機回転翼航空機滑空機飛行船などが含まれる。

航空機は、船舶と同じように国籍が登録され、常に機体記号を見やすい位置(胴体、主翼など)に表示するよう義務付けられている[1]。これにより、その航空機の所属する国・地域や、管轄権外交的保護権がどこにあるのかが識別されている[1]

法令上の定義

航空機には法令上、さまざまな目的でさまざまな定義が与えられる。以下では、航空行政の観点による代表的な定義を例示する。

ICAOによる定義
シカゴ条約(国際民間航空条約)には航空機についての一般的な定義が置かれていないが、国際民間航空機関(ICAO)の定める同条約附属書のいくつかにおいては、「大気中における支持力を、地球の表面に対する空気の反作用以外の空気の反作用から得ることができる一切の機器」[3] としている。なお、「地球の表面に対する空気の反作用以外の」との文言は1967年11月6日に追加されたものであり、これによりホバークラフトは除外されることになる。
米国の航空行政上の定義
米国合衆国法典第49編第VII準編Part A(航空通商及び安全)においては「any contrivance invented, used, or designed to navigate, or fly in, the air(空中を航行し、または飛ぶために考案され、使用され、または設計された一切の仕掛け)」と定義されている(49 USC §40102(a)(6))。他方で、連邦規則集第14編第1章(運輸省連邦航空局)においては「a device that is used or intended to be used for flight in the air(空中の飛行のために使用され、または使用されることを意図された装置)」と定義されている(14 CFR §1.1)。
日本の航空行政上の定義
日本航空法では「人が乗って航空の用に供することができる飛行機回転翼航空機滑空機及び飛行船その他政令で定める航空の用に供することができる機器」とされる。(航空法2条1項)ただし、現在政令で定める機器に該当するものはない。また、気球無人航空機(航空法2条22項)、ロケットなどはこの定義から外れるため航空機には含まれない[1]

航空機の分類

さまざまな分類法がある。 一般的に航空機は、平均の密度空気より軽い軽航空機と、空気より重い重航空機の2つに大別される。他にも、航空機の運用者や運用目的などにもとづいて「民間機」/「軍用機」に分類する方法がある。また人(操縦者を含めた人員)を乗せるか否かで「有人機」/「無人機無人航空機)」に分類される。またエンジンの種類によって「タービン(機)」/「ピストン(機)」(あるいは「レシプロ(機)」)に分ける分類法もある。

原理別

軽航空機

体積の大きな「気のう(風船のようなもの)」に、水素ヘリウム、加熱した空気といった、大気より軽い気体を充填することで、機体の平均比重を空気より軽くし、浮力(静的揚力)により飛行する航空機のこと[4]。LTA(Lighter-Than-Air)機[5]あるいはエアロスタット(aerostat)とも呼ばれる。

軽飛行船
軽航空機の中で推進装置を持ち、操縦可能なもの。硬い骨組み構造を持つ硬式飛行船ツェッペリンなど)と、骨組みをもたない軟式飛行船がある。また、軟式飛行船だが下部に竜骨を持つ半硬式飛行船も存在する[6]
気球
軽航空機の中で推進装置をもたないもの。バーナーなどで熱した空気を利用する熱気球と、水素やヘリウムなどを使用するガス気球がある。

重航空機

周りの大気流れによって生じる揚力(動的揚力)によって浮き、飛行する航空機のこと。翼のタイプにより固定翼機と回転翼機に分けられる。HTA(Heavier-Than-Air)機あるいはエアロダイン(aerodyne)とも。

固定翼機
揚力を得るための翼が機体に固定されていて、大気中を移動することで揚力を得る航空機。主翼平面形が可変な機体(可変翼機)も含む。
飛行機
固定翼機のうち推進装置を備えるもの。推進力を生み出すためのエンジンは、有人機ではジェットエンジンピストンエンジンなどの内燃機関が主である。ICAOでの分類ではないが一般的に1,500kg程度で2-6人乗りの単発レシプロ機のことを軽飛行機と呼ぶ。日本の航空法では着陸(水)装置および動力装置を装備した簡易構造の航行機は飛行機ではなく超軽量動力機と分類する。
垂直離着陸機
ヘリコプターのように垂直に離着陸が可能な飛行機。ジェット機ではエンジンノズルを下方に向けるものや、垂直離着陸用のリフトエンジンを推進用とは別に装備しているものなどある。ローターを傾けることで垂直離着陸をするティルトローター機などは、回転翼機の特徴も併せ持つ。また、垂直には離陸できないものの短距離離陸垂直着陸機(STOVL)と呼ばれるものも存在する。
グライダー(滑空機)
固定翼機のうち動力を持たないもの。別の飛行機による牽引や、地上のウインチによるケーブル巻き取りなどといった、外部の動力によって離陸し、離陸後は切り離されて滑空する[7]。離陸・再上昇用の推進装置を備えたものはモーターグライダーと呼ばれる。乗員は2名までに制限されている。
パラグライダーハンググライダーは、日本の航空法では航空機に該当しない。
重飛行船
船体全体がリフティングボディとなり、プロペラなどで推進力を得て船体の揚力で浮上する。
回転翼機
回転する翼(ローター)により揚力を発生させ、これにより空中に浮ぶ航空機。
ヘリコプター
エンジンの動力でローターを駆動するもの。推進力は回転翼の軸をわずかに傾けることで得る。
オートジャイロ
回転翼に動力が伝達されていない航空機。前進用の推進装置を持つ。
オーニソプター(羽ばたき機)
羽ばたきにより揚力を得るもの。ラジコンなどで存在している。有人機では未だ補助動力なしでの離陸には成功していない[注 1]
揚力によらず、推力のみで飛行する重航空機
ロケット、非プロペラ式無揚力飛行モードのパワード・リフト、非プロペラ式フライングプラットフォーム、ジェット・パックなど
推力を下に向けることにより噴射の力のみで浮上する。

サイズ別

航空交通管制では後方乱気流のための飛行間隔を決定する際、最大離陸重量で4段階に区別している[10]

  • ライト(Light)
7t未満、軽飛行機などの小型の単発機からビーチクラフト キングエアのような双発のビジネス機が該当する。
  • ミディアム(Medium)
7tから136t未満、リージョナルジェットからボーイング737エアバスA320などのナローボディ機が該当する。
  • ヘビー(Heavy)
136t以上、ボーイング747エアバスA350などのワイドボディ機が該当する。
  • スーパー(Super)
エアバスA380専用のカテゴリー。

この分類はミディアムに該当する機体が多いため、航空管制の運用効率化を目指した「協調的意思決定(ACDM)」では6段階に細分化される予定[11]

用途別

航空機の運用者や運用目的などにもとづいて「民間機」と「軍用機」に分類され、また民間用飛行機は旅客機貨物機とに分かれる。

利用

軍事

飛行機は主力兵器の一つであり、主要な三軍種の一つである空軍の中核をなしている[12]。なお軍用機を保有しているのは空軍だけではなく、海軍陸軍もそれぞれ所持している[13]。軍用機は、戦闘機爆撃機などの戦闘用の飛行機と、輸送機などの直接戦闘に用いない飛行機が存在する。

民間

飛行機は自動車列車船舶とともに現代社会において主力となる交通機関のひとつであり、この4種を組み合わせた交通体系が構築されている[14]。700km以上の旅客輸送においては、主要交通機関の中で最も高速な飛行機の優位性が確立している[15]。このため国家間や遠距離の大都市間輸送に、主に大型機が用いられるが、一方でその速度から小都市間や離島に就航する路線も多く、この場合小型機が多く用いられる[16]。小都市間では小型のリージョナルジェットが、離島などではさらに小型のプロペラ機などが利用され[17]、土地が狭小で空港が建設できない一部離島では、ヘリコプターによる旅客定期路線も設けられている[18]。貨物輸送の場合、飛行機は運行コストが高いため、高価かつ迅速な輸送が求められる貨物に使用されることが多い[19]

一般航空

定期路線輸送以外の民間航空は、一般航空(ゼネラル・アビエーション)と総称される。非常に人口稀薄で広大な土地の広がるオーストラリア大陸の一部などでは、個人で小型飛行機を所有して自家用車のように利用することも多い[20]。また海外の大企業富裕層はその機動性から、個人の移動用などでビジネスジェットを所有していることが多く、その利用は急増している[21]

移動や輸送以外に、遊覧飛行に航空機を用いることも多い。こうした観光用のフライトには、小型機やヘリコプターが主に用いられる[22]。飛行船による遊覧飛行も行われている国があるが、日本では2007年に日本飛行船によって飛行船遊覧飛行が開始されたものの[23]、2010年に同社が倒産して運行を停止した[24]

農薬肥料種子などを農地に効率的に散布する農業機も世界各国で使用される。小型飛行機を使用するところが多いが、日本においてはヤマハ発動機が1987年に世界初の産業用無人ヘリコプターを開発し[25]、日本の水田の約4割で使用されるなど広く普及している[26]広告用には飛行船が用いられることがあり、第二次世界大戦後には長らく飛行船の主要な用途となっていた[27]。日本でも1968年に日本初の広告用飛行船としてキドカラー号が就航して以降、レインボー号などさまざまな広告用飛行船がかつては就航していた[28]

航空機を利用するスポーツスカイスポーツと総称され、曲技飛行エアレース熱気球競技グライダーによる滑空競技スカイダイビングなどさまざまなスポーツが含まれる。グライダー競技はスカイスポーツの中では古くから存在し、1930年代にはさまざまな飛行法が開発されてさらに発展した。主にヨーロッパで盛んに行われる競技で、2年に1度世界選手権が開催されている[29]。熱気球競技では、1973年より熱気球世界選手権が隔年で開催されるようになり、また日本でも国内レースが開催されている[30]。曲芸飛行は各地の航空ショーなどでアトラクションとして開催されることが多いが、軍が自らの技量を示し広報に活用するために曲技飛行隊を所持することも多く、日本の航空自衛隊ブルーインパルスというアクロバット・チームを保有している[31]。エアレースは1909年にフランスではじめて開催され、以後世界各地で行われている[32]。こうしたスカイスポーツは1905年に設立された国際航空連盟が統括しており、本部はスイスローザンヌに置かれている[33]

工学

航空機に関する工学を航空工学と言う。近年では、何かと重なる領域の多い宇宙工学と並び、航空宇宙工学の一部門と見なされている。

歴史

気球とグライダー

人類は古くから空を飛ぶことにあこがれを持っており、さまざまな飛行機械の構想が立てられたものの、それが実現するまでには長い時間が必要だった。実際に人を乗せてはじめて空を飛んだ機械はフランスモンゴルフィエ兄弟が発明した熱気球で、1783年11月21日に有人飛行に成功した。ほぼ同時にジャック・シャルルによってガス気球も発明され、モンゴルフィエの初飛行から10日後の12月1日に有人飛行を成功させている。気球の成功は一時ブームを巻き起こし、フランス革命後には一時フランス軍によって軍事目的にも使用されたものの、空中を自在に動くというわけにはいかなかったためすぐに利用されなくなった[34]。一方、19世紀に入るとジョージ・ケイリーが航空学の研究を行い、1890年代にはオットー・リリエンタールがグライダーの実験を繰り返すなど、飛行研究は徐々に進歩していった。しかしこの頃の動力飛行機は研究段階にとどまっており、気球やグライダーなどの無動力航空機が主流となっていた[35]

飛行機の登場

1903年にはアメリカ合衆国ライト兄弟が動力によって飛行する、いわゆる飛行機を発明した[36]。飛行機は急速に発達を遂げ、1914年にはじまった第一次世界大戦では激しい空中戦が行われた[37]。第一次世界大戦後には余剰となった飛行機によって民間による商業飛行が盛んとなり、1919年には飛行船と飛行機による旅客定期運行がはじまっている[38]。また飛行機の性能も長足の進歩を遂げ、1927年にはチャールズ・リンドバーグ大西洋横断単独無着陸飛行を成功させた[39]。この時期は一般の飛行機だけでなくほかの航空機も商業化が目指されており、1930年代には長距離路線で飛行艇が多く採用され[40]、また飛行船も重要な空運手段のひとつだった。しかし飛行船は1937年のヒンデンブルク号爆発事故以降使用されなくなっていき[41]、また飛行艇も1940年代に入ると飛行機に取って代わられていった[42]。1936年には、ドイツで初の実用的なヘリコプターであるフォッケウルフFw 61が開発されている[43]

第二次世界大戦後、1950年代後半に入るとボーイング707などの就航で旅客機でもジェット機が主流となり[44]、さらに1969年には世界初のワイドボディ機であるボーイング747が就航して[45]、旅客用飛行機の大型化と高速化が進んだ[46]。さらに1968年にはソヴィエト連邦のTu-144、1969年にはイギリスとフランスによるコンコルド超音速旅客機として開発され、高速化は頂点に達したものの、Tu-144はまもなく使用されなくなり、コンコルドも騒音や燃費の悪さなどさまざまな問題点から1976年には製造が中止され、以後超音速旅客機は製造されていない[47]。2003年にはコンコルドが運航を終了して、超音速旅客機の運行そのものがなくなった[48]。高速化が一段落した一方で、大型化や燃費の改善による効率化は一層進むようになった[49]

船舶との関係

航空関係の法律、用語、習慣などには、船舶が由来となっているものも多い。例えば、下記のような例が挙げられる。

  • 旅客機では客船になぞらえ機体を「シップ(ship)」[50]厨房を『ギャレー』と呼ぶ。
  • 英語では指揮者を「キャプテン(captain)」と呼ぶ。(日本語では航空機は機長、船舶は船長
  • 乗務員は「クルー(crew)」になぞらえ「エアクルー(air crew)と呼ぶ。また客室乗務員をスチュワード(スチュワーデス)と呼ぶのは客船の司厨員に由来する。
  • 機体左側を「ポートサイド(port side)」、機体右側を「スターボードサイド(starboard side)」と呼ぶ。
  • 空中では海上と同じく右側通行。スターボード艇優先の原則を元にしたルールがあり、左舷に赤色、右舷に緑色の灯火を掲げる。
  • 発着場所を 「 空""(air"port")」と呼ぶ。法的に定めは無く両側にドアがあっても基本的には船舶と同じくポートサイドから乗り降りする。キャノピーを開いて乗り込む機種はヒンジを右側に付ける設計が主流である。
  • 用船契約と類似した航空機リースが行われる。

航空機と船舶を両方製造しているメーカーは川崎重工業(1918年から)、サード(2015年に参入開始)、ツネイシホールディングス(2015年に航空機メーカーを買収)などごく少数である。

陸上の滑走路に離着陸できる水陸両用機は基本的に航空機として扱われる。

航空産業

航空機産業には多くの企業が存在しているものの、寡占化がかなり進んでおり、特に大型の旅客飛行機製造はアメリカのボーイングとヨーロッパのエアバスの2大企業にほぼ集約されている[51]。ただし飛行機の場合、各部分は世界各地で分散して生産されている[52]。小型の旅客飛行機製造についてはこの両社はほとんど進出しておらず、リージョナル・ジェットはブラジルのエンブラエルとカナダのボンバルディア・エアロスペースが2大企業として長年しのぎを削っている[53]。さらに小型の飛行機に関しては、エンブラエル・ボンバルディアの両社の他、セスナガルフストリーム・エアロスペースなどいくつかの会社が製造を行っている[54]

航空機は認定を受けた部品のみを使用し基本的に受注生産であるため、小型機であっても引き渡しまでに時間がかかり高価である。このためメーカーが自社機を再整備した認定中古機を販売したり、中古機を専門とする業者が多数存在するなど中古市場が発達しており、事故機であっても機械的な寿命が残っている部品がある限り資産価値がある。ボーイングエアバスの大手2社はそれぞれリユースを促進する組織を設立している(AFRAPAMELA)。また部品単位での売買も盛んで[55]、生産が終了した機体の補修部品やアップグレードパーツを開発・販売する業者も多い[注 2]

大型旅客機の売買は航空会社の財務に大きく影響するが、大型機は非常に高価で引き渡しまでに数年を要し需要に合わせた調整が難しいことから、メーカーと航空会社の間に入る航空機リース専門の会社が多数存在するなど金融機関との関係も大きい[56]。契約には確約の他にも追加購入を一時的に契約し、財務や需要に合わせて確定したり、航空会社間で購入権を売買するなど独特のスタイルがある。完成に時間がかかることから、注文後に航空会社の経営が悪化し代金を支払えずメーカー側に留め置かれた機体が新古機として売却される例もある[57]。航空機は機械的な寿命と法定耐用年数の差が大きく部品単位でも販売できるため、航空業界とは無関係の会社が節税のために航空機のリース業を営んでいるなど節税としての取引も多く大きな市場が形成されている[55]。小型機やビジネスジェットフラクショナル・オーナーシップにより個人向けの市場が活性化した。

航空機は保守・保管にも多額の費用がかかり、資格を持った専門家が多数必要であるため、航空機を製造するメーカーと各部品を製造する多数の企業以外にも、整備や保管など運用の専門会社、パイロットや整備士を派遣する人材派遣会社、航空会社やリース会社に情報を提供する専門メディア[58] により航空産業が形成されている。

安全性と事故

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ その他に、あくまで空想にすぎないものとして「マグヌス効果を使うローター飛行機」というアイディア、「固定翼の代わりに回転する円筒により推力を得る」というものが空想されているらしいが、成功例は無い。
  2. ^ たとえば Learjet Maintenance and Parts - Banyan Air Service - 生産が終了した旧式のリアジェット機に対し、現代の騒音基準に対応する新エンジンへの換装、自社製ウィングレットの販売・取り付けをする会社。

出典

  1. ^ a b c d e f ブリタニカ百科事典「航空機」
  2. ^ a b 広辞苑 第五版 p.889「航空機」
  3. ^ 財団法人の和訳より
  4. ^ 「飛行船の歴史と技術」p1 牧野光雄 成山堂書店 平成22年8月8日初版発行
  5. ^ 「飛行船の歴史と技術」p2 牧野光雄 成山堂書店 平成22年8月8日初版発行
  6. ^ 「飛行船の歴史と技術」p8-9 牧野光雄 成山堂書店 平成22年8月8日初版発行
  7. ^ 「徹底図解 飛行機のしくみ」p48 新星出版社編集部編 新星出版社 2009年2月25日発行
  8. ^ 航空機の分類”. 「空の日」・「空の旬間」実行委員会. 2016年5月26日閲覧。
  9. ^ 航空実用事典”. 日本航空株式会社. 2016年5月26日閲覧。
  10. ^ 航空トリビア(25) A380も787-8も同じ大型機!? 大型機・中型機・小型機の正しい基準って? - マイナビニュース
  11. ^ クローズアップ!航空管制官 村山哲也 著 イカロス出版 2018年 ISBN 978-4802206242 p122
  12. ^ 「よくわかる!軍用機の基礎知識」p88-89 坪田敦史 イカロス出版 2008年12月15日発行
  13. ^ 「よくわかる!軍用機の基礎知識」p96-105 坪田敦史 イカロス出版 2008年12月15日発行
  14. ^ 「交通工学総論」p10-11 高田邦道 成山堂書店 平成23年3月28日初版発行
  15. ^ 「交通工学総論」p11 高田邦道 成山堂書店 平成23年3月28日初版発行
  16. ^ 「新版 交通とビジネス【改訂版】」(交通論おもしろゼミナール1)p87-88 澤喜司郎・上羽博人著 成山堂書店 平成24年6月28日改訂初版発行
  17. ^ 「地方を結び、人々を結ぶ リージョナルジェット」p33-37 鈴木与平 ダイヤモンド社 2014年7月10日第1刷発行
  18. ^ https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0401A_U3A001C1CR0000/ 「伊豆離島結び20年 国内唯一のヘリ定期路線、生活支える」日本経済新聞 2013年10月5日 2021年3月30日閲覧
  19. ^ 「交通工学総論」p10-11 高田邦道 成山堂書店 平成23年3月28日初版発行
  20. ^ 「徹底図解 飛行機のしくみ」p50 新星出版社編集部編 新星出版社 2009年2月25日発行
  21. ^ 「航空産業とライフライン」(規制緩和と交通権3)p154-161 戸崎肇 学文社 2011年9月29日第1版第1刷発行
  22. ^ 「観光旅行と楽しい乗り物」(交通論おもしろゼミナール5)p75-76 澤喜司郎 成山堂書店 平成22年12月28日初版発行
  23. ^ https://ascii.jp/elem/000/000/077/77763/ 「飛行船で優雅に空中散歩!「飛行船遊覧クルーズ」が運航開始!」ASCII.jp 2007年10月24日 2021年3月30日閲覧
  24. ^ https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG3103L_R30C10A5CC1000/ 「日本飛行船が破産申し立てへ 東京遊覧開始2カ月」日本経済新聞 2010年5月31日 2021年3月30日閲覧
  25. ^ https://news.mynavi.jp/article/20131024-yamaha_uav/ 「ヤマハ、10年ぶりの産業用無人ヘリ最新モデル「FAZER」で攻めの農業に貢献」マイナビニュース 2013/10/24 2021年3月30日閲覧
  26. ^ https://newswitch.jp/p/21020 「「森林も守る」産業用無人ヘリコプター、ヤマハ発が社会課題に向き合う新しいビジネスのカタチ 農薬散布から「空のラストワンマイル」まで」ニュースイッチ(日刊工業新聞社)2020年02月18日 2021年3月30日閲覧
  27. ^ 「飛行船の歴史と技術」p117 牧野光雄 成山堂書店 平成22年8月8日初版発行
  28. ^ 「飛行船の歴史と技術」p123-125 牧野光雄 成山堂書店 平成22年8月8日初版発行
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  31. ^ https://www.mod.go.jp/asdf/pr_report/blueimpulse/about/index.html 「ブルーインパルスとは」日本国航空自衛隊 2021年5月18日閲覧
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  34. ^ 「ヴィジュアル歴史図鑑 世界の飛行機」p14-17 リッカルド・ニッコリ著 中川泉・石井克弥・梅原宏司訳 河出書房新社 2014年8月30日初版発行
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  37. ^ 「ヴィジュアル歴史図鑑 世界の飛行機」p50-60 リッカルド・ニッコリ著 中川泉・石井克弥・梅原宏司訳 河出書房新社 2014年8月30日初版発行
  38. ^ 「ヴィジュアル歴史図鑑 世界の飛行機」p64 リッカルド・ニッコリ著 中川泉・石井克弥・梅原宏司訳 河出書房新社 2014年8月30日初版発行
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  44. ^ 「物流ビジネスと輸送技術【改訂版】」(交通論おもしろゼミナール6)p76 澤喜司郎 成山堂書店 平成29年2月28日改訂初版発行
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  46. ^ 「新版 交通とビジネス【改訂版】」(交通論おもしろゼミナール1)p71 澤喜司郎・上羽博人著 成山堂書店 平成24年6月28日改訂初版発行
  47. ^ 「徹底図解 飛行機のしくみ」p30 新星出版社編集部編 新星出版社 2009年2月25日発行
  48. ^ 「世界の民間航空図鑑 旅客機・空港・エアライン」p30 アンドリアス・フェッカー著 青木謙知監修 上原昌子訳 原書房 2013年11月28日初版第1刷発行
  49. ^ 「徹底図解 飛行機のしくみ」p30 新星出版社編集部編 新星出版社 2009年2月25日発行
  50. ^ 【はたらくクルマ】トーイングカー ~JALの定時運行を支える、空港のはたらくクルマ Vol.1~(2/2)|はたらくクルマ【オートックワン】
  51. ^ 「徹底図解 飛行機のしくみ」p130 新星出版社編集部編 新星出版社 2009年2月25日発行
  52. ^ 「徹底図解 飛行機のしくみ」p140 新星出版社編集部編 新星出版社 2009年2月25日発行
  53. ^ 「航空機産業のすべて」p273-275 中村洋明 日本経済新聞出版社 2012年12月7日1版1刷
  54. ^ 「航空機産業のすべて」p281-283 中村洋明 日本経済新聞出版社 2012年12月7日1版1刷
  55. ^ a b 中古ボーイング747「旧政府専用機が約30億円」の本当の価値 - 幻冬舎ゴールドオンライン
  56. ^ 第7回 航空機ファイナンス - 一橋大学三井住友銀行寄附講義
  57. ^ 米空軍、次期大統領専用機に元トランスアエロの747-8購入 新古機でコスト削減 - Aviation Wire 2017年8月6日
  58. ^ 日本の旧政府専用機ボーイング747、30億円で中古市場に - CNN

関連項目

外部リンク


 

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