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😷|【9/4】新型コロナウイルス 奈良市の男性1人死亡


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【9/4】新型コロナウイルス 奈良市の男性1人死亡

 
内容をざっくり書くと
また、感染者集団=クラスターが発生している奈良市の吉田病院では、感染者との接触が考えられる職員や患者にPCR検査を実施した結果、新たに陽性者は確認されなかったということです。
 

奈良市はさきほど記者会見を開き、新型コロナウイルスに感染していた市内の男性1人が死亡したと発表しまし… →このまま続きを読む

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ポリメラーゼ連鎖反応

ポリメラーゼ連鎖反応(ポリメラーゼれんさはんのう、英語: polymerase chain reaction)とは、DNAサンプルの特定領域を数百万〜数十億倍に増幅させる反応または技術。英語表記の頭文字を取ってPCR法、あるいは単純にPCRと呼ばれ、「ポリメラーゼ・チェーン・リアクション」と英語読みされる場合もある。

DNAポリメラーゼと呼ばれる酵素の働きを利用して、一連の温度変化のサイクルを経て任意の遺伝子領域やゲノム領域のコピーを指数関数的(ねずみ算的、連鎖的)に増幅することで、少量のDNAサンプルからその詳細を研究するに十分な量にまで増幅することが目的である[1][2][3]医療分子生物学法医学などの分野で広く使用されている有用な技術であり、1983年にキャリー・マリス(Kary Mullis)によって発明され[4][5]ノーベル賞を受賞した。

PCR法が確立したことにより、DNA配列や配列決定、遺伝子変異誘導といった実験が可能になり、分子遺伝学生理学分類学などの研究分野で活用されている他、古代DNAサンプルの解析、法医学親子鑑定などで利用されるDNA型鑑定、感染性病原体の特定や感染症診断に関わる技術開発(核酸増幅検査)、などが飛躍的に進んだ。また、PCR法から逆転写ポリメラーゼ連鎖反応リアルタイムPCRDNAシークエンシング等の技術が派生して開発されている。そのため今日では、PCR法は生物学医学をはじめとする幅広い分野における遺伝子解析の基礎となっている[6][7]

原理

PCR法は、試薬を混交したDNA溶液の温度を上げて下げる、という一連の熱サイクルによって動作する。このDNAサンプルの加熱と冷却の繰り返しサイクルの中で、二本鎖DNAの乖離、プライマーの結合、酵素反応によるDNA合成、という3つの反応が進み、最終的に特定領域のDNA断片が大量に複製される。

PCR法では、増幅対象(テンプレート)のDNAサンプルの他に、大量のプライマー(標的DNA領域に相補的な配列を持つ短い一本鎖DNA(オリゴヌクレオチド))とDNAの構成要素である遊離ヌクレオチド、そしてポリメラーゼの一種であるDNA合成酵素DNAポリメラーゼ)という3つの試薬を使用する。

  1. 最初のステップでは、DNA二重らせんの2本鎖DNAを高温下で変性させ、1本鎖DNAに物理的に分離する。変性が起こる温度は、DNAの塩基構成および長さ(塩基数)によって異なり、一般に長いDNAほど温度を高くする必要がある。
  2. 次に、この1本鎖DNAを含む溶液を冷却して、プライマーを一本鎖DNAの相補配列部位に結合させることで、部分的に2本鎖を作らせる(アニーリング)。冷却が急速であると、長いDNA同士では再結合して2本鎖になることは難しいが、短いDNA断片(オリゴヌクレオチド)は容易に結合できることを利用している。この結果、対象とする長い1本鎖DNAの一部にプライマーが結合したものができる。プライマーをDNAよりも圧倒的に多い状況にしておくことで、DNAとプライマーが結合する傾向はDNAとDNAが結合する傾向よりも、さらに優越的になる。
  3. 次に、溶液を若干加熱して、この2本鎖DNA部位をテンプレートとしてDNAポリメラーゼを働かせることで、プライマーが結合した部分を起点として、遊離ヌクレオチドを利用して1本鎖部分と相補的なDNAが酵素的に合成される。DNAが合成された後、再び高温にして最初のステップに戻り、このサイクルを最初のDNA変性から繰り返すことにより増幅をすすめる。PCR反応が進むことで、生成されたDNA自体が複製のテンプレートとして使用され、元のDNAテンプレートが指数関数的に増幅される連鎖反応が進む。

以上のようにPCR法は、DNA鎖長による変性とアニーリングの進行速度の違いを利用して、反応溶液の温度の上下を繰り返すだけでDNA合成を繰り返し、任意のDNAの部分領域を増幅する技術である。

使用するDNAポリメラーゼが熱に弱い場合、変性ステップの高温下でDNAとともにポリメラーゼも変性してしまい、失活してしまう。そのためPCR法の開発当初は、DNA変性時の毎回にDNAポリメラーゼを酵素として追加しており、手間と費用がかかっていた[8]。現在では、サーマスアクアティカスという好熱菌由来の熱安定性DNAポリメラーゼであるTaqポリメラーゼなどを用いることで、途中で酵素の追加をせずに反応を連続して進めることができる。

手順

準備

増幅対象のDNA領域の両端の塩基配列を決定し、対応するプライマーを人為合成する。このときプライマーは、増幅予定の2本鎖DNAの両鎖それぞれの3'側に結合する相補配列であり、通常20塩基程度である。多くの場合、実験室でカスタムメイドされるか、商業的な生化学サプライヤーから購入可能である。

反応液調製

増幅対象DNA、プライマー、DNAポリメラーゼおよびDNA合成の素材(基質)であるデオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)、そして酵素が働く至適塩濃度環境をつくるためのバッファー溶液を混合し、PCR装置(サーマルサイクラー)にセットする。流通しているPCR試薬キットに付属するバッファー溶液には二価カチオンが含まれていることが多い[9]通常はマグネシウムイオン (Mg2+)であるが、PCR媒介DNA突然変異誘発が高いマンガンイオン(Mn2+)を使用することで、あえてDNA合成の間のエラー率を増加させることも可能である[10]Taq DNAポリメラーゼの場合、一価カチオンとしてカリウムイオン(K+)が入れられることもある[11]。また場合によっては硫酸アンモニウムを加えることもある。アンモニウムイオン(NH4+)は特にミスマッチなプライマーとテンプレート塩基対間の弱い水素結合を不安定化する効果があり、特異性を高めることができる[11]

PCRサイクル

  1. 反応液を94°C程度に加熱し、30秒から1分間温度を保ち、2本鎖DNAを1本鎖に分かれさせる(図①)。
  2. 60°C程度(プライマーによって若干異なる)にまで急速冷却し、その1本鎖DNAとプライマーをアニーリングさせる(図②)。
  3. プライマーの分離がおきずDNAポリメラーゼの活性に至適な温度帯まで、再び加熱する。実験目的により、その温度は60–72°C程度に設定される。DNAが合成されるのに必要な時間、増幅する長さによるが通常1〜2分、この温度を保つ(図③)。
  4. ここまでが1つのサイクルで、以後、①から③までの手順を繰り返していく事で特定のDNA断片を増幅させる。

PCR処理をn回のサイクルを行うと、1つの2本鎖DNAから目的部分を2n-2n倍に増幅する。ただし、通常は最高で35サイクル程度行なう事から、近似的には2nの項は無視できる大きさになる。サイクル数をさらに増やすと、時間経過によりDNAポリメラーゼが活性を失い、またdNTPやプライマーなどの試薬が消費し尽くされるため、反応が制限されて最終的には一連の反応は停止する。

留意点

この反応の成否は、増幅対象DNAとプライマーの塩基配列、サイクル中の各設定温度・時間などに依存する。それらが不適切な場合、無関係なDNA配列を増幅したり、増幅が見られないことがある。また、合成過程において変異が起こる可能性も少なからずあるため、使用目的によっては生成物の塩基配列のチェックが必要である。

PCRの応用

DNAの増幅と定量

PCRはターゲットのDNAの領域を劇的に増幅する技術であり、非常に少量のDNAサンプルであっても、PCRを経ることで分析を可能になる場合がある。このことは、証拠として極微量のDNAしか入手できない法医学などの分野においては、特に重要である。あるいは、例えば数万年前の古代のDNAの分析などにもPCRは威力を発揮する[12]

定量PCR(リアルタイムPCR、あるいは単純にqPCRとも呼ばれる。RT-PCRとは異なることに注意)の技術確立により、サンプル中に存在する特定のDNA配列の量も推定することができる[13]。これは、遺伝子発現レベルを定量的に決定する用途などで利用されている。定量的PCRでは、PCRサイクルのプロセスを実行中に、PCRサイクルの中で増幅されてゆくPCR産物の濃度をリアルタイムで測定していくことで、元々存在したターゲットのDNA領域の存在量を定量化することができる。大きく2つの手法があり、一つは二本鎖の間に非特異的に保持される蛍光色素を使用する方法、もう一つは予め蛍光標識が付加され特定の配列をコードしたプローブを利用した方法である。後者の方法では、プローブとその相補DNAのハイブリダイゼーションが行われることで初めて蛍光を検出することができる。

リアルタイムPCRと逆転写反応を組み合わせたRT-qPCR(逆転写ポリメラーゼ連鎖反応)と呼ばれる手法では、DNAではなくRNAの定量を可能にしている。この技術では、まず最初にmRNAをcDNAに変換し、そのcDNAをqPCRによって定量化する。この手法は、がんなどの遺伝病に関連する遺伝子の検出や発現量測定に多く利用されている[14]

生物学研究への応用

PCRは分子生物学遺伝学をはじめとする、様々な研究分野に応用されている。

  • PCRを用いてゲノム中の特定のDNA領域を選択的に増幅し分離することができる。このようなPCRの利用は、サザンブロッティングノーザンブロッティングといったハイブリダイゼーション用プローブの生成や、特定のDNA領域に由来した大量のDNA断片を必要とするDNAクローニングなどで広く行われている。
  • PCRはDNAシーケンスを行う上でもしばしば重要である。様々なPCRにより、例えば完全に未知のゲノムから解析対象の遺伝子配列やDNA領域を抽出して増幅したりできる。
  • PCRは、DNAクローニングなどの古典的な実験プロセスで多く活用されている。例えば大きなゲノムから、特定のゲノム領域をベクターに挿入する際などに利用される。また、すでにベクターに挿入されているDNA断片を分析したり増幅するために利用することもできる。PCRプロトコルを一部変更することで、挿入断片の突然変異を人為的に誘発することもできる。
  • 古代DNAを対象とした研究にも、PCRはよく活用される。このような古代DNAは大部分が紫外線や加水分解により分解されており、極微量の二本鎖DNAしか存在しない場合が多いため、PCRで増幅をかけることではじめて解析を行うことが可能になる。実際にPCRを用いた研究例としては、ネアンデルタール人の骨、4万年前のマンモスの凍結組織、エジプトミイラの脳などがあり、他にはロシア皇帝やイギリス王リチャード3世の同定などが行われている[12]。場合によっては、かなりの程度分解されてしまったDNAサンプルであっても、PCR増幅をかけることである程度元のDNA配列を復元することができる可能性がある。
  • 遺伝子発現のパターンの研究にもPCRが利用される。体組織や個々の細胞をさまざまな時系列段階で分析して、どの遺伝子が活性化/非活性化したのかを調べることができるほか、定量PCRを使用して実際の発現レベルを詳細に定量化することもできる。
  • PCRは遺伝的連鎖の研究にも利用されている。例えば、個々の精子からいくつかの遺伝子座を同時に増幅し、減数分裂後の染色体クロスオーバーを調べた研究が報告されている[15]。この研究では、数千の精子を分析することで、非常に近い遺伝子座間のまれなクロスオーバーイベントが直接観察されている。同様に、異常な欠失、挿入、転座、または反転を分析することができる。
  • PCRを使用して、任意の遺伝子やゲノム領域の部位特異的な突然変異を誘発することができる。これらの変異体を調べることで、例えばタンパク質の機能を解明したり、あるいはタンパク質の機能を変更または改善する研究を進めることができる。

出生前診断

PCRは、子供が生まれる前に特定の遺伝の保因者であるかどうか、あるいは実際に病気に冒されているかどうかをテストする、いわゆる出生前診断に利用することができる[16]出生前検査用のDNAサンプルは、羊水穿刺による絨毛膜絨毛サンプリング、あるいは母親の血流中を循環するごく少量の胎児細胞の分析によって取得できる。PCR分析は着床前診断も不可欠であり、発生中の胚の個々の細胞の突然変異をテストできる。

臓器移植の組織タイピング

PCRは、臓器移植に不可欠な組織タイピングの高感度な試験としても使用できる。血液型に対する従来の抗体ベースのテストをPCRベースのテストに置き換える提案も、2008年にされている[17]

がんの遺伝子分析

がんの多くの形態は、がん発生に関連する各種遺伝子(がん遺伝子)の配列変化を伴うが、PCR技術を活用してこの突然変異を分析することで、治療方針を患者に合わせて個別にカスタマイズできる可能性がある。またPCRは、白血病リンパ腫などの悪性疾患の早期診断を可能にする。がん研究分野で開発が進められており、現在ではすでにPCRは日常的に使用されている。ゲノムDNAサンプルを直接PCRでアッセイすることで、転座特異的悪性細胞を他の方法よりも少なくとも10,000倍高い感度で検出できることが報告されている[18]。PCRはまた、腫瘍抑制因子の分離と増幅も可能にする。たとえば、定量PCRを使用して単一細胞を定量し、DNAやmRNA、タンパク質の存在量と組み合わせを解析することが可能である[19]

感染症の診断

PCRは、細菌やウイルスによって引き起こされる感染症の、高感度で迅速な診断に役立っている[20]。PCRでは、マイコバクテリア嫌気性細菌、または組織培養アッセイや動物モデルからのウイルスなど、培養できない微生物や成長の遅い微生物の迅速な同定も可能である。またPCR診断は、感染性病原体の検出のみならず、その細菌が特定の遺伝子を持っているかどうかを判断することで、非病原性株か病原性株かを区別できる[20][21]。一方で、様々な欠点も報告されている(後述)。

  • ヒト免疫不全ウイルスHIV)は、発見して根絶するのが難しい標的である。初期の感染診断は、血流中を循環するウイルス抗体の存在に依存していたが、抗体は感染後何週間も経ってからでないと現れず、母体の抗体は新生児の感染を隠してしまい、またHIV治療薬による治療では抗体量が変化しないという問題があった。そこで、50,000以上の細胞DNAサンプル中からわずか1つのウイルスゲノムを検出できる高感度PCRの手法が開発された[22]。この方法により、感染症の早期検出や献血された血液のウイルス検査、新生児の迅速な感染検査か可能になり、また抗ウイルス治療の効果を定量化できるようになった。
  • 結核ようないくつかの病気を引き起こす微生物は、患者からのサンプリングが難しく、また実験室で成長するのが遅いことが知られており、培養ベースの診断では多くの手間暇がかかっていた。PCRによるテストにより、サンプル中から疾患原因微生物を検出できるほか、遺伝子分析から抗生物質耐性の有無等も検出でき、効果的な治療方針の設定や治療効果の評価に繋がる可能性がある。
  • 家畜または野生動物の集団を介した疾患生物の拡散や新しい毒性を持つサブタイプの出現は、PCRテストによって監視できる。
  • ウイルスのDNAの標的配列に特異的なプライマーを使用することで、ウイルスDNAをPCRで検出することができるほか、DNAシーケンスにも使用できる。PCRの感度が高いため、感染直後および病気の発症前であってもウイルス検出が可能な場合がある[23]。早期発見により、医師に治療の重要なリードタイムを与える可能性がある。患者の内部に含まれるウイルス量は、PCRベースのDNA定量技術によっても定量化できる。
  • 百日咳は百日咳菌と呼ばれる細菌によって引き起こされる。この細菌は、さまざまな動物や人間に影響を与える深刻な急性呼吸器感染症を特徴としており、多くの幼い子供の死をもたらしている。百日咳毒素は、2つの二量体によって細胞受容体に結合し、細胞免疫に役割を果たすTリンパ球などと反応する、タンパク質毒素である[24]。PCRにより百日咳毒素遺伝子内にある配列を検出できるため、培養法と比較して非常に効率的に百日咳の診断が可能である[25]

法医学への応用

PCRベースのDNA型鑑定(フィンガープリンティング)は、法医学分野で広く応用されている。

  • DNA型鑑定は、世界中の全人口から一人を一意に区別することができる技術である。この技術を応用し、微量のDNAサンプルを犯罪現場から採取して分析し、囚人のから比較することで、容疑者を特定できる場合がある。より簡易な利用方法としては、犯罪捜査中に容疑者を迅速に除外するために利用される。あるいはまた、数十年前もの前の犯罪証拠品をテストすることで、有罪判決を受けた人々の犯行を確認したり、あるいは免罪することにも繋がる。
  • 法医学におけるDNAタイピング(フォレンジックDNAタイピング)は、犯罪現場で発見された証拠の分析から犯罪容疑者を特定または除外する効果的な方法である。ヒトゲノムには、遺伝子配列内またはゲノムの非コード領域に見られる多くの反復領域がある。具体的には、ヒトDNAの最大40%が反復的であることが知られている[26]。ゲノム内のこれらの反復非コード領域には2種類あり、一つは可変長タンデムリピート(VNTR)と呼ばれ、10〜100塩基対の長さである一方で、他方はショートタンデムリピート(STR)と呼ばれ、2〜10塩基対の繰り返しセクションで構成されます。そして、各反復領域に隣接するプライマーを使用してPCR増幅をかけることができる。各個人から取得したいくつかのSTRのフラグメントのサイズの分布を調べると、統計的に高い確率で、各個人を一意に特定することができる[26]。さらに、ヒトゲノムの完全配列はすでに決定されており、この配列情報はNCBI Webサイトから簡単にアクセスできるため、様々な応用がなされている。たとえばFBIでは識別に使用するDNAマーカーサイトのセットを編集しており、これらは結合DNAインデックスシステム(CODIS)DNAデータベースと呼ばれている[26]。このデータベースを使用すると、DNAサンプルが一致する確率を統計的に決定できる。分析に使用するターゲットDNAの量が非常に少なくて済むため、PCRはフォレンジックDNAタイピングに使用する非常に強力で重要な分析ツールである。たとえば、毛包が付着した人間の髪には、1本もあれば分析を行うのに十分なDNAが含まれている。同様に、数個の精子、指の爪の下からの皮膚サンプル、または少量の血液は、決定的な分析に十分なDNAを提供できる[26]
  • 一方で逆に、識別力の低い形式によるDNAフィンガープリンティングは、親子鑑定に活用されている。この場合、身元不明の人間の遺体といった対象者は予想される近親者、すなわち親や兄弟、子供等のDNAと比較される。養子になった(誘拐された)子供の生物学的な両親を確認するためや、新生児の実際の生物学的父親の確認 (または除外)などにも利用される。
  • アメロゲニン遺伝子を対象としたPCRでは、法医学的な骨サンプルからリアルタイムで男女の性決定をする事ができる。これにより、古代標本や犯罪容疑者の性別を判別することができる[27]

PCRの技術的制約

PCRには原理と実際の作業は非常に簡単で、結果を迅速に得ることができ、また非常に感度が高い、といった多くの利点がある。定量PCR(qPCR、quantitative PCR)ではさらに、ターゲットとなったDNA領域の定量化もできる利点がある。一方で、PCRには様々な技術的制約や限界も知られている。

PCRの技術的な制限の1つに、選択的増幅を可能にするプライマーを生成するために、ターゲット領域の配列に関する事前情報が必要なことが挙げられる[28]。すなわち、PCR実施者は通常、プライマーとテンプレートが適切に結合するように、事前にターゲットとなるDNA領域の前後の配列情報を知っておく必要がある。そのため、配列情報が完全に未知のターゲットに対しては、PCRをかけることは原則的に不可能である。また、他のあらゆる酵素と同様であるが、DNAポリメラーゼ自体もDNA合成時にエラーを起こしやすく、生成されるPCR増幅物の配列に変異が生じることがある[29]。さらに、PCRはごく少量のDNAでも増幅できるため、誤って混入したDNAを元に増幅が起きてしまい、曖昧な結果や誤った結果が生じることがある。

このような問題を回避し、PCR条件を最適化するため、多くの手法と手順が開発されている[30][31]。例えば、サンプルが外来DNAの混入によって汚染されてしまう可能性を最小限に抑えるために、試薬の準備とPCR処理・分析、の各ステップで別々の部屋を利用することで、両者を空間的に分離することが有効である[32]。また、サンプルや試薬の操作には常に使い捨ての新品チューブ類やフィルター付きピペットチップを使用し、作業台や機器は徹底的に洗浄して常にきれいな空間で作業することが有効である[33]。PCR産物の収量を改善して偽産物の形成を回避する上でプライマー設計を見直すこと、バッファーやポリメラーゼ酵素の種類を検討することも、また重要である。バッファーシステムにホルムアミドなどの試薬を添加すると、PCRの特異性と収量が増加する場合がある[34]。プライマー設計を支援するための、理論的なPCR結果のコンピューターシミュレーション(Electronic PCR)も開発されている[35]

感染症診断におけるPCRの特徴

PCRは非常に強力で実用的な研究ツールであり、実際に多くの感染症において、病因の配列決定はPCRを用いて解明されている。この手法は、既知ウイルスや未知ウイルスの識別に役立ち、疾患自体の理解に大きく貢献している。手順をさらに簡素化でき、高感度の検出システムを開発できれば、PCRは今後臨床検査室の重要な位置を占めるようになると考えられている[36]。しかしながら、感染症診断におけるPCRの利用には、利点のみならず様々な欠点も指摘されている。

利点

  • ヒトゲノム(30億塩基対)のような長大なDNA分子を含む検体中から、特定のDNA断片(数百から数千塩基対)だけを選択的に増幅させることができる[1]
  • 極めて微量なDNA量で目的を達成できる。
  • 短時間で増幅反応を完了できる[2]。増幅に要する時間が2時間以下程度と短い。
  • 使用機器(PCR機)等は共通のまま、病原体ごとに特異的なプライマーを用いることで検査が可能である[2]
  • 病原体は死滅していても(感染力を失っていても)標的核酸が保存されていれば増幅でき、危険な病原体でも不活化してから検査することができる[2]
  • Nested PCR、リアルタイムPCRなどを利用することで感度を上げることができる[2]

欠点

  • 臓器や組織など生体材料を検体とする場合、採材部位や材料の前処理によって検出率が異なり、結果が陰性であっても生体における病原体の存在は必ずしも否定できない[2]
  • 核酸の増幅には反応阻害物の生成などによる反応効率の低下などの影響があるため限界があり、核酸が検出可能な量にまで増幅できなければ結果は陰性となるが、そのような場合には病原体の存在を否定できない[2]
  • 血液・糞便など生体材料の検査では検査材料中の阻害物質の影響を受けることがあるため精製作業が必要とされるが、それでも完全ではないとされている[2]。また、検査材料の保存状態や凍結融解の回数、核酸精製の方法・条件などが検査効率や検査結果に大きな影響を与えることがある[2]
  • 検査時の陽性対照からの汚染、以前の検査や実験に由来する汚染、試薬類への核酸の混入が誤った陽性を招く危険性がある(コンタミネーション)[2]

歴史と背景

Kjell Kleppeとハー・ゴビンド・コラナらは、プライマーと短いDNAテンプレートを使用して酵素アッセイをin vitroで行う手法を、1971年にJournal of Molecular Biology(分子生物学ジャーナル)に最初に発表した[37]。これはPCRの基本的な原理を説明したものであったが、当時あまり注目されておらず、ポリメラーゼ連鎖反応の発明は一般的に1983年のキャリー・マリスの功績によるものとみなされている[38]

1983年にマリスがPCRを開発したとき、彼はカリフォルニア州エメリービルで、最初のバイオテクノロジー企業の1つである社(Cetus Corporation)で働いていた。マリスは「ある夜、Pacific Coast Highwayを車でドライブ中に、PCRのアイデアを思いついた」と書いている[39]。彼は、DNAの変化(突然変異)を分析する新しい方法を考えていた時、当時すでに知られていたオリゴヌクレオチドとDNAポリメラーゼを用いたDNA合成反応を繰り返すことで核酸の部分領域を増幅することを思いついた[39]

マリスはこの方法を "polymerase-catalyzed chain reaction"(ポリメラーゼ触媒連鎖反応)と名付け、ネイチャーサイエンスなどの著名な科学雑誌に論文として投稿したが、掲載されなかった。一方、PCR法自体はシータス社の同僚の手により鎌状赤血球症という遺伝性疾患の迅速な診断手段に応用された。サイエンス誌に "Enzymatic amplification of beta-globin genomic sequences and restriction site analysis for diagnosis of sickle cell anemia"として報告され、オリジナル論文より前に世界の科学者の注目を集めることとなった[5]。1987年にようやく、マリスの論文は Methods in Enzymology 誌に"Specific synthesis of DNA in vitro via a polymerase-catalyzed chain reaction."として掲載された[40]。後にマリスはサイエンティフィック・アメリカンで、「PCRは、遺伝物質DNAの単一分子から始めて、午後には1,000億の類似した分子を生成できる。反応は簡単に実行できる。試験管、いくつかの簡単な試薬、および熱源を必要とするだけである」と記述している[41]。DNAフィンガープリンティングは1988年に父子鑑定に初めて使用された[42]

この成果を評価され、マリスはシータス社の同僚と共に、PCR技術を立証してから7年後の1993年にノーベル化学賞を受賞した[43]。また、1985年のR.K. SaikiおよびH.A. Erlichによる“Enzymatic Amplification of β-globin Genomic Sequences and Restriction Site Analysis for Diagnosis of Sickle Cell Anemia”(「鎌状赤血球貧血の診断のためのβグロビンゲノムシーケンスの酵素的増幅および制限部位分析」)の論文が、2017年の米国化学会の化学史部門の化学ブレイクスルー賞を受賞した[44][45]。しかしながら、マリスの研究に対する他の科学者の貢献や、彼がPCR原理の唯一の発明者であったかどうかに関しては、以下に記述するように、いくつかの論争が残っている。

PCRは当初、大腸菌のDNAポリメラーゼIをズブチリシン処理し、5'-3'エキソヌクレアーゼ活性を除去したクレノー断片を用いて反応を起こすものが大半であった。しかしながらこの酵素は、各複製サイクル後のDNA二重らせんの分離に必要な高温に耐えられず、DNAポリメラーゼが失活してしまうために、サーマルサイクルごとに手作業でこの酵素を加える必要があった[46]。そのため、DNA複製の初期手順は非常に非効率的で時間がかかり、プロセス全体で大量のDNAポリメラーゼと継続的な処理が必要であった。シータス社の研究グループは、この欠点を解決するために、50〜80°Cもの高温環境(温泉)に住んでいる好熱性細菌であるサーマス・アクアティクス(T. aquaticus)[47]から、耐熱性DNAポリメラーゼとしてTaqポリメラーゼを精製し、これを用いたPCRの手法を1976年にサイエンス誌に発表した[6]T. aquaticusから単離されたDNAポリメラーゼは、90 °C (194 °F)超える高温で安定であり、DNA変性後も活性を維持する[48]ため、各サイクル後に新しいDNAポリメラーゼを追加する必要がなくなる[49]。これにより、PCR反応の簡便化と自動化への道が開かれ、幅広く応用可能な手法として発展することになった。

このように、PCR法の応用、発展に関してはシータス社グループ(当初はマリスも含む)の果たした役割が大きいのである。

ただし最初にこの方法を着想し方向性を示したのはキャリー・マリスであるので、マリスがノーベル化学賞を1993年に受賞した。PCR技術はマリスが特許を取得し、1983年にマリスが技術を発明したときに働いていたシータス社に譲渡された。Taqポリメラーゼ酵素も特許で保護されている。デュポンが提起した不成功の訴訟を含む、この技術に関連するいくつかの有名な訴訟が存在した。スイスの製薬会社エフ・ホフマン・ラ・ロシュは、1992年に特許権を購入したが、現在その特許権は失効している[50]

PCRの種類・応用法

Conventional PCR
1組のプライマーで反応を25〜35サイクル繰り返す通常のPCR[2]
Real-time polymerase chain reaction(Real-Time PCR、リアルタイムPCR
核酸断片を発光させて専用の光学機器を使って検出することによってリアルタイムに増幅曲線を描く方法。定性ではなく定量が必要な時に用いる。[2]
Reverse transcription polymerase chain reaction(RT-PCR、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応
逆転写酵素によりRNAをcDNAにしてからPCRを行う方法[2]
Nested polymerase chain reaction(Nested PCR)
PCRで増幅したPCR産物を改めて次の反応のテンプレートにして、別のプライマーペアを用いてもう一度PCRを繰り返す方法[2]
Multiplex polymerase chain reaction(Multiplex PCR、マルチプレックスPCR
複数の標的核酸(DNA)のそれぞれのPCR反応を1本の反応チューブ内で同時に行う方法[2]
Amplified fragment length polymorphism(AFLP)
標的核酸(DNA)を含むゲノムDNA等を制限酵素で切断し、その切断末端に短い2本鎖DNA(アダプター)を結合させ、その相補的なプライマーを用いてPCRを行う方法[2]
Loop-Mediated Isothermal Amplification(LAMP法
従来のPCRとはまったく異なる原理に基づく方法[2][51]

参考文献

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関連項目

外部リンク

奈良市

奈良市(ならし)は、奈良県の北部に位置する。奈良県の県庁所在地であり、中核市に指定されている。

奈良時代に都が置かれたことから古都と呼ばれる。また京都に対して南都とも呼ばれた。

地理

奈良時代平城京が置かれた古都であり、天平文化が花開いた地として知られる。

現在の奈良市は、奈良県の北部一帯を占める広域市で同時に奈良盆地の北端にも当たる。市東部は大和高原の一部をなし、標高300mから600m級の高地が続く。市街の北は古代に平城山(ならやま)と呼ばれた丘陵地帯で京都府と接している。平城山を越えて山城と通じる奈良坂は古くからの重要交通路の一つ。

市域は東西に広く、(1) 東部の山間地、(2) 文化財を多数抱え国際観光文化都市としての顔を持つ中東部の中心市街地、(3) 大阪衛星都市ベッドタウンとしての性格を持ち住宅地として開発が行われてきた西部と、複数の顔を持ち、同じ市内でありながら地域の雰囲気、住民の指向は違いを見せる。

都市名の由来

古くは、今の奈良市域を添(そほり)と称した。

市街地が広がる一帯は平坦な地形で、この均(なら)したような地形が「奈良」の都市名の由来となったのではないかとする説が有力である。語源の詳細に関しては、奈良#語源を参照。

現在の漢字表記は「奈良」だが、古文書等の中では「那羅」「寧楽」「平城」とも表記されている。

気候

瀬戸内海式気候内陸性気候を併せ持つ。 市街は盆地に位置するため、夏と冬、そして1日の気温差が大きい。

  • 気温 - 最高39.3℃(1994年(平成6年)8月8日)、最低−7.8℃(1977年(昭和52年)2月16日
  • 最大降水量 - 196.5ミリ(2017年(平成29年)10月22日
  • 最大瞬間風速 - 47.2メートル(1979年(昭和54年)9月30日
  • 最深積雪 - 21センチ(1990年(平成2年)2月1日
  • 夏日最多日数 - 153日(1994年(平成6年))
  • 真夏日最多日数 - 85日(1994年(平成6年))
  • 猛暑日最多日数 - 30日(2010年(平成22年))
  • 熱帯夜最多日数 - 20日(2017年(平成29年))
  • 冬日最多日数 - 90日(1984年(昭和59年))
奈良市奈良地方気象台)の気候
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
最高気温記録 °C°F18.9
(66)
23.9
(75)
25.9
(78.6)
30.5
(86.9)
32.7
(90.9)
35.8
(96.4)
38.1
(100.6)
39.3
(102.7)
36.9
(98.4)
32.0
(89.6)
26.8
(80.2)
24.9
(76.8)
39.3
(102.7)
平均最高気温 °C°F9.0
(48.2)
10.0
(50)
14.0
(57.2)
20.0
(68)
24.7
(76.5)
27.4
(81.3)
31.3
(88.3)
33.0
(91.4)
28.5
(83.3)
22.6
(72.7)
16.8
(62.2)
11.4
(52.5)
20.7
(69.3)
日平均気温 °C°F4.2
(39.6)
4.7
(40.5)
8.0
(46.4)
13.5
(56.3)
18.5
(65.3)
22.2
(72)
26.2
(79.2)
27.3
(81.1)
23.2
(73.8)
17.2
(63)
11.4
(52.5)
6.4
(43.5)
15.2
(59.4)
平均最低気温 °C°F0.1
(32.2)
0.1
(32.2)
2.7
(36.9)
7.7
(45.9)
13.0
(55.4)
17.9
(64.2)
22.2
(72)
23.0
(73.4)
19.1
(66.4)
12.8
(55)
6.8
(44.2)
2.2
(36)
10.6
(51.1)
最低気温記録 °C°F−7.0
(19.4)
−7.8
(18)
−5.0
(23)
−2.4
(27.7)
1.4
(34.5)
7.3
(45.1)
12.2
(54)
12.8
(55)
7.7
(45.9)
2.3
(36.1)
−2.6
(27.3)
−6.6
(20.1)
−7.8
(18)
降水量 mm (inch)52.4
(2.063)
63.1
(2.484)
105.1
(4.138)
98.9
(3.894)
138.5
(5.453)
184.1
(7.248)
173.5
(6.831)
127.9
(5.035)
159.0
(6.26)
134.7
(5.303)
71.2
(2.803)
56.8
(2.236)
1,365.1
(53.744)
降雪量 cm (inch)1
(0.4)
3
(1.2)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
5
(2)
平均降水日数 (≥0.5mm)7.68.211.210.610.813.012.29.011.410.18.17.9120.1
平均降雪日数 (≥0cm)11.511.84.70.20000000.15.533.9
湿度70696765687576737677767372
平均月間日照時間115.2116.8156.4179.0189.5136.6158.8204.4152.8152.1135.1124.41,821.1
出典:気象庁 (平均値:1991年-2020年、気温極値:1953年-現在)[4][5]


歴史

※市制施行以前の市域の歴史については、奈良も参照

奈良市街地の西にはウワナベ古墳など5世紀の巨大古墳が築かれ、佐紀盾列古墳群を形成している。『和名抄』に見える大和国添上郡山村郷、楊生郷、八島郷、大岡郷、春日郷及び添下郡佐紀郷、鳥貝郷の地であった。

現在の市域周辺が日本史の舞台に登場するのは、710年藤原京から平城京に遷ってからのことである。その後、何度か短期間の遷都があったものの長岡京に遷る784年まで、この地が日本の中心となっていた。長岡京への遷都後も、東大寺薬師寺興福寺などの仏教寺院勢力がこの地域に残り、南都と呼ばれた。

中世になってからも、興福寺が大和守護職に任じられるなど広大な荘園を有する仏教寺院勢力は依然として影響力を保持していた。むしろ大寺院の勢力は戦乱の時代においてこそ影響力が大きく、そのために何度か戦火に見舞われた。2度の大仏焼失事件(南都焼討東大寺大仏殿の戦い)などはその象徴的な出来事といえる。しかし、室町時代から戦国時代にかけて、他国および近在の所領も含めて在地の大和武士団が実効的な支配を行うようになったために大寺院の勢力は衰えた。

江戸時代には江戸幕府奈良奉行が設置されて天領として徳川家の直接支配地になった。江戸時代寺町の雰囲気を残すのが奈良町(ならまち)である。また、現在の市域の南部は伊勢国津藩の飛び地(古市町付近が藤堂家の領地)であった。同じく奈良市域の北東部は柳生藩の領地となっていた。

太平洋戦争中は同じ宗教都市である京都市と共に大規模な空襲は受けなかったため、21世紀令和現在も多くの文化遺産が残されている。

沿革

市域の変遷

明治22年明治29年明治31年大正12年昭和2年昭和15年昭和25年昭和26年昭和28年昭和30年昭和32年昭和43年平成3年平成17年現在
奈良県
添上郡奈良市奈良市奈良市奈良市奈良市奈良市奈良市奈良市
奈良町
佐保村
添下郡生駒郡
都跡村
添上郡
大安寺村
東市村
添下郡生駒郡
伏見村伏見町
富雄村富雄町
添上郡
帯解村帯解町
明治村
五ヶ谷村
辰市村
平和村
田原村
大柳生村
柳生村
東里村
狭川村
月瀬村月ヶ瀬村
山辺郡
針ヶ別所村都祁村*都祁村*
都介野村
  • 都祁村は平成3年に改称(平成3年までは「祁」の示偏が「示」、平成3年以降は示偏が「ネ」)

行政

市長

歴代市長

氏名就任年月日退任年月日備考
1安元彦助1898年(明治31年)2月1日1898年(明治31年)4月22日
2桐島祥陽1898年(明治31年)4月23日1898年(明治31年)7月18日
3大森吉兵衛1898年(明治31年)9月2日1902年(明治35年)1月13日
4李田登太1902年(明治35年)4月9日1905年(明治38年)3月16日
5松井元淳1905年(明治38年)4月29日1908年(明治41年)2月20日
6木本源吉1908年(明治41年)4月2日1911年(明治44年)10月13日
7西庄久和1911年(明治44年)11月22日1919年(大正8年)5月26日
8佐川福太郎1919年(大正8年)7月22日1925年(大正14年)3月10日
9大国弘吉1925年(大正14年)8月12日1929年(昭和4年)8月11日
10森田宇三郎1929年(昭和4年)8月29日1933年(昭和8年)8月28日
11石原善三郎1933年(昭和8年)9月25日1937年(昭和12年)9月24日
12松井貞太郎1937年(昭和12年)10月8日1939年(昭和14年)10月9日
13瀧清麻吉1939年(昭和14年)10月14日1945年(昭和20年)12月10日助役経験者
14石川清蔵1946年(昭和21年)6月24日1946年(昭和21年)11月16日助役経験者
15片岡安太郎1947年(昭和22年)4月6日1951年(昭和26年)4月5日助役経験者
16高椋正次1951年(昭和26年)4月24日1967年(昭和42年)4月30日
17鍵田忠三郎1967年(昭和42年)5月1日1980年(昭和55年)9月6日
18木山弘1980年(昭和55年)9月28日1984年(昭和59年)9月27日収入役・助役経験者
19西田栄三1984年(昭和59年)9月28日1992年(平成4年)9月27日助役経験者
20大川靖則1992年(平成4年)9月28日2004年(平成16年)9月27日収入役・助役経験者
21鍵田忠兵衛2004年(平成16年)9月28日2005年(平成17年)7月13日
22藤原昭2005年(平成17年)7月31日2009年(平成21年)7月30日
23仲川元庸2009年(平成21年)7月31日現職

市庁

1889年(明治22年) 町村制施行により奈良町が発足、役場が東寺林町の柳生藩邸跡に置かれた[9]市制施行以降も1977年(昭和52年)まで同地に庁舎があった。同年2月11日に二条大路南1丁目の現庁舎へ移転した[10]。奈良市では市役所を「奈良市庁」と称する。

議会

市議会

  • 定数 39名

奈良県議会

  • 選挙区 山辺郡・奈良市
  • 定数 11名

衆議院

選挙区議員名党派名当選回数備考
奈良県第1区(旧・都祁村域を除く奈良市、生駒市小林茂樹自由民主党2選挙区
馬淵澄夫立憲民主党6比例復活
奈良県第2区(旧・都祁村域の奈良市など)高市早苗自由民主党8選挙区

姉妹都市・提携都市

国内

姉妹都市
その他
  • 日本の旗全国門前町サミット - 全国の神社仏閣を中心に発展してきた門前町を有する自治体・観光協会・商業関係者などが集まり地域活性、街作り推進のため開催する会議。

国外

経済

奈良市は県庁所在地であるため国の機関や各種金融機関、大企業の支店が集積し、多くは近鉄奈良駅新大宮駅の周辺に集中している。奈良市に本社を置く企業には南都銀行や、県内でバス事業を展開する奈良交通がある。また、奈良県一円に鉄道網や百貨店、不動産などの関連事業を展開する近畿日本鉄道(近鉄)及び近鉄グループも奈良市の経済に大きな影響力を持ち、グループ企業である奈良交通とともに観光産業と密接な関係を持っている。

年間観光客数は約1400万人に及ぶが、近年の奈良観光は修学旅行を含め京都市や大阪市の宿泊先から日帰りで行われることが多く、宿泊施設は部屋数・稼働率とも全国的にみて低い。

大規模商業施設はならファミリー近鉄百貨店)、パラディミ・ナーラがあり、高の原駅前、学研奈良登美ヶ丘駅前ではイオンモールが営業している。また、大和郡山市には、奈良市との市境に接する形で営業しているショッピングモールが存在する。市内の商店街に東向商店街、もちいどのセンター街、小西さくら通り商店街などがある。飲食店等は近鉄奈良駅JR奈良駅周辺、三条通り、新大宮駅周辺に多く、学園前や押熊の幹線道路沿いにも各種店舗が立地している。

筆・墨などの伝統地場産業が存続しているが、経済的な規模は大きくない。市内南部に大和ハウス工業積水化学工業スケーター、第一化工などハウスメーカーやプラスチック製品企業の大型工場が稼働している。

郊外住宅地の開発は戦前から行われていたが、1950年以降、学園前駅を中心とした平城宮跡以西の地域において、近鉄グループを中心とした民間企業主導の宅地開発が本格化した。1972年には市北端の 平城山丘陵にて、日本住宅公団 が関西で初めて手掛けた大規模ニュータウンである 平城・相楽ニュータウンへの入居が始まった。その後も市の郊外一円で宅地開発が進み、特に近鉄奈良線近鉄けいはんな線近鉄京都線沿線は大阪市のベッドタウンとなっているため大阪市への通勤・通学者(いわゆる奈良府民)が多い。

2010年に開催された平城遷都1300年祭を機にJR奈良駅周辺連続立体交差事業が行われ、市内の景観は1988年のなら・シルクロード博覧会以降大きく変化した。同時期に平城宮跡第一次大極殿の復原、薬師寺や興福寺における伽藍復元などの文化財整備も行われた。その後も、2020年東京オリンピック2025年大阪・関西万博、2037年に予定されるリニア中央新幹線全線開業などに伴う観光需要の増加を見込み、市内各地で宿泊施設の整備が進んでいる。

本社を置く主要企業

国家機関

地域

人口

2000年の国勢調査で37万4944人を記録して以降は減少傾向となっている。2021年の人口は約35万2000人。

Population distribution of Nara, Nara, Japan.svg
奈良市と全国の年齢別人口分布(2005年)奈良市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 奈良市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

奈良市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より

奈良市の人口

  • データ出典 奈良県統計課の調査による各年10月1日の人口。2005年に月ヶ瀬村と都祁村を編入し市域が拡大した。

県の機関

教育

大学・短期大学

国立
県立
私立

高等学校

県立
市立
私立
廃校・統合:平成以降のみ

中等教育学校

中学校

国立
市立
私立

小学校

国立
市立
私立

通信

電話

  • 奈良市の電話番号の市外局番は奈良第1MAである「0742」で、都祁地区および月ヶ瀬地区は奈良第2MAである「0743」を使用しているが、奈良第1MAと奈良第2MAは同一市内扱いとなっているため、市内料金が適用される。旧奈良市域は1982年に市外局番が統一された。
  • 上記のほかの奈良第2MAの地域は、大和郡山市天理市生駒市山添村および京都府相楽郡笠置町南山城村大阪府四條畷市田原台地区であり、奈良第2MAからは市外局番なしで通話可能、また奈良第1MAからも市外局番が必要であるが市内料金で通話できる。

郵便

  • 奈良中央郵便局(大宮町)
  • 奈良西郵便局(学園北)
  • 須川郵便局(須川町)
  • 柳生郵便局(柳生下町)
  • 茗荷郵便局(茗荷町)
  • 針ケ別所郵便局(針ケ別所町)

以上は集配局 ※奈良市内の郵便番号は以下の通り。

  • 630-80xx」「630-81xx」「630-82xx」「630-83xx」「630-84xx」=奈良市中心部・青山・尼ヶ辻・西の京・神殿・古市・帯解地区など。奈良中央局の集配担当。
  • 631-00xx」「631-08xx」=西大寺・あやめ池・学園前・富雄・登美ヶ丘・高の原地区など。奈良西局の集配担当。
  • 630-11xx」=須川・狭川地区など。須川局の集配担当。
  • 630-12xx」=柳生地区など。柳生局の集配担当。
  • 630-21xx」=水間・田原地区など。茗荷局の集配担当。
  • 630-23xx」=旧添上郡月ヶ瀬村域。波多野局(山添村)の集配担当。
  • 632-01xx」=旧山辺郡都祁村域、おおむね名阪国道より北側の地域。針ケ別所局の集配担当。
  • 632-02xx」=旧都祁村域、おおむね名阪国道より南側の地域。染田局(宇陀市)の集配担当。

交通

鉄道では、JR西日本が収める地域は少なく、西部の住宅地の通勤需要は専ら近鉄が担っている。市内の道路は交通量に比べて狭い道路が数多く見られ、休日には慢性的に渋滞が発生する。 47都道府県庁所在都市で唯一高速自動車国道がないが、一般有料道路(第二阪奈道路)で大阪都心部に接続する。また、長年ルート策定が難航していた市内を通る京奈和自動車道一般国道24号バイパス)の工事が2019年に着手された。

鉄道

JTB時刻表によると、中心駅はJR奈良駅とされているが、近鉄奈良駅の方が奈良公園などの主要な観光地に近く、乗降人員も近鉄奈良駅の方が圧倒的に多い。両駅は直線距離で約900m離れている。
  • 市役所の最寄駅:新大宮駅
  • 近畿地方の都道府県庁所在地では津市とともに路面電車が一度も存在しなかった都市である。ただし、かつて近鉄奈良線は油阪駅(現在は廃止)から近鉄奈良駅までの800mが併用軌道だった。

西日本旅客鉄道(JR西日本)

上記に加えて、木津駅京都府木津川市)を終点とする奈良線も同駅へ乗り入れる全列車が関西本線を経由して奈良駅へ乗り入れる。

※通常ダイヤにおいて、特急などの乗車券の他に別料金が必要な優等列車が走っていない。特に奈良県はJRの鉄道路線がある46都道府県で「JRの特急列車(旅客列車/定期列車)が1本も走らない」唯一の都道府県[注釈 2]でもあり、さらに2006年3月18日のダイヤ改正で急行「かすが」が廃止されると同じく46都道府県で「JRの優等列車(同上)が1本も走らない」唯一の都道府県[注釈 2]となった。また同じく急行「かすが」の廃止以降は奈良県内のJR線では気動車による旅客列車(定期列車)が1本も走っていない[注釈 3]。(以上はすべて2015年9月現在)

近畿日本鉄道

近鉄特急が市内から大阪、京都、橿原、伊勢志摩の各方面を結んでおり、特に東海道新幹線との連絡輸送を担う京都行きの特急は高頻度で運行されている。

バス

道路

高速道路

奈良市内を通過する第二阪奈有料道路名阪国道、事業中の京奈和自動車道はいずれも高速自動車国道ではなく一般国道自動車専用道路であり、奈良市内には47都道府県庁所在都市で唯一高速自動車国道が存在しない。周辺には西名阪自動車道郡山IC天理ICがある。

一般国道

主要県道

一般県道

幹線市道

民間有料道路

空港

観光

旧跡

名勝

[11]

神社

寺院

その他の宗教施設

磨崖仏

古道

祭・行事

土産物

施設

博物館

文化施設

スポーツ施設

娯楽施設

閉館・閉園した施設

スポーツチーム

サッカー
バスケットボール
バレーボール
ホッケー
自転車ロードレース

関連人物

歴史上の人物

奈良市出身の著名人

政官界

学術

芸術

芸能

マスコミ

スポーツ選手

名誉市民

市民栄誉賞

奈良市在住の有名人

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ この時点では興善院町、東ノ阪町、北御門町、今在家町、今小路町、手貝町、東包永町、東笹鉾町、中御門町、押上町、川久保町、登大路町、油留木町、南半田東町、北半田東町、紀寺町、福智院町、公納堂町、毘沙門町、鵲町、芝突抜町、中院町、鶴福院町、不審ヶ辻子町、納院町、築地ノ内町、川上突抜町、十輪院町、川之上町、十輪院畑町、薬師堂町、木辻町、三棟町、京終町、中辻町、脇戸町、高御門町、陰陽町、勝南院町、元興寺町、西新屋町、芝新屋町、下御門町、中新屋町、阿字万字町、北風呂町、馬場町、北室町、南城戸町、南中町、南風呂町、小太郎町、南袋町、南新町、鳴川町、瓦堂町、花園町、井上町、京終地方東側町、京終地方西側町、柳町、西寺林町、光明院町、餅飯殿町、西城戸町、小川町、南市町、東寺林町、今御門町、池之町、元林院町、樽井町、橋本町、東城戸町、椿井町、南魚屋町、寺町、奥子守町、北向町、高天町、漢国町、林小路町、角振町、角振新屋町、上三条町、下三条町、本子守町、今辻子町、油阪地方町、西之阪町、百万ヶ辻子町、高天市町、坂新屋町、奥芝町、北市町、菖蒲池町、東新在家町、西新在家町、西新在家号所、船橋町、坊屋敷町、宿院町、鍋屋町、大豆山町、南法蓮町、内侍原町、北小路町、南半田中町、半田横町、北半田西町、大豆山突抜町、北半田中町、北魚屋東町、多門町、西包永町、北袋町、西笹鉾町、北川端町、北魚屋西町、後藤町、押小路町、半田突抜町、西御門町、小西町、東向南町、東向中町、東向北町、花芝町、中筋町が存在。
  2. ^ a b 新幹線を除けば広島県もこれに該当する。
  3. ^ その他東京都神奈川県静岡県もこれに該当する。JRが全線電化されている愛知県石川県滋賀県大阪府には気動車定期旅客列車が存在する
  4. ^ 閉館によって奈良市は2012年に全国で唯一の「映画館のない都道府県庁所在地」となったが[13]、同年に山口県の県庁所在地である山口市でも唯一の映画館「山口スカラ座」が閉館した[14][15]

出典

  1. ^ 奈良市旗の制定 昭和52年2月10日告示第47号
  2. ^ 市徽章ノ件 明治36年5月5日告示第22号
  3. ^ 奈良市の事務所の位置を変更する条例
  4. ^ 平年値(年・月ごとの値)”. 気象庁. 2021年5月19日閲覧。
  5. ^ 観測史上1 - 10位の値(年間を通じての値)”. 気象庁. 2018年12月5日閲覧。
  6. ^ 『図典 日本の市町村章』小学館辞典編集部、小学館、2007年1月10日、初版第1刷、163頁。ISBN 4095263113
  7. ^ 奈良市旗の制定
  8. ^ 奈良市副市長に西谷氏(毎日新聞奈良版、2018年9月22日)
  9. ^ 大久保信治・奈良市史編集審議会(編) 『奈良市史 通史四』 第二章 奈良市の成立 第一節 近代都市への胎動 奈良市 2018年9月26日閲覧
  10. ^ 奈良のあゆみ-昭和(1926~1989)- 奈良市 2018年9月26日閲覧
  11. ^ 国指定 史跡・名勝・天然記念物一覧 奈良市. 2014年11月10日閲覧
  12. ^ 【東洋民俗博物館】ウフフ わしゃピンクや朝日新聞、2012年2月9日
  13. ^ “奈良市に映画館なし…「日本唯一の県都」の事情”. MSN産経ニュース (産経デジタル). (2011年7月19日). オリジナルの2011年8月9日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110809195647/http://sankei.jp.msn.com/life/news/110719/art11071913160006-n1.htm 
  14. ^ 「さよなら、県都の銀幕 『山口スカラ座』来月1日閉館」『朝日新聞』2012年10月26日付朝刊、山口・1地方、第29面
  15. ^ “山口スカラ座、半世紀の歴史に幕 シネコン、DVDレンタル店に押され”. MSN産経ニュース (産経デジタル). (2012年10月26日). オリジナルの2012年10月30日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20121030094314/http://sankei.jp.msn.com/region/news/121026/ymc12102602060000-n1.htm 
  16. ^ 大相撲令和2年1月場所幕内最高優勝力士 德勝龍関優勝祝賀パレード及び奈良市民栄誉賞の授与について 奈良市 (2020年2月19日) 2020年2月26日閲覧

関連項目

外部リンク

行政
観光

 

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