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家族
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種類 |
恋愛的な出来事 |
気持ちと感情 |
習慣 |
虐待 |
家族(かぞく、ドイツ語: Familie、フランス語: famille、英語: family)とは、婚姻によって結びつけられている夫婦、およびその夫婦と血縁関係のある人々で、ひとつのまとまりを形成した集団のことである。婚姻によって生じた夫婦関係、「産み、産まれる」ことによって生じた親と子という血縁関係、血縁関係などによって直接、間接に繋がっている親族関係、また養子縁組などによって出来た人間関係等々を基礎とした小規模な共同体が、家族である。また、血縁関係や婚姻関係だけではなく、情緒的なつながりが現在の家族の多様性によって最重要視されている。
しかしひとくちに「家族」や「family」と言っても、同居していることを家族の要件に挙げている場合もあれば、そうでない場合(つまり、同居は要件でない場合)もある。
家族の持つ機能には、性的、生殖、扶養、経済的生産、保護、教育、宗教、娯楽、社会的地位の付与などがあるとされる[1]。しかしこれらは社会の変化に伴って、弱体化し、大きく変容している[1]。
定義
「家族」や「family」といった言葉には、いくつかの意味がある。
以下、辞書類の解説から紹介する。
Oxford Dictionariesでは、英語の「family」に関して、大きく分けて3つの意味を挙げている。
広辞苑では「家族」の解説文としては、「夫婦の配偶関係や親子・兄弟の血縁関係によって結ばれた親族関係を基礎にして成立する小集団」としている。
大辞泉では、「夫婦とその血縁関係者を中心に構成され、共同生活の単位となる集団」としている。
家族の持つ機能
内容 | 社会的アウトソース, 現在の変化 | |
---|---|---|
性的機能 | 結婚制度に基づいて、パートナー内では許容されるとともに、その外側においては性を禁止する秩序機能 | 同棲、未婚の母、事実婚 |
生殖機能 | 子孫を残す | 子供を持たないとの選択 |
扶養機能 | 老人介護、子供の面倒を見る機能 | 介護施設、保育園 |
経済的生産的機能 | 農業・自営業など、共同単位として経済的生産を行う | 会社・工場など外部での経済的生産 |
保護機能 | 外敵からメンバーを守る(とりわけ女性、乳幼児、病人) | 警察、病院など |
教育的機能 | 子供を育てるとともに、社会に適応した人格を形成する | 幼稚園、学校など |
宗教的機能 | 宗教、文化、伝統の継承 | 宗教が軽視される傾向 |
娯楽的機能 | 家庭内で娯楽を楽しむ | 遊園地、映画など |
社会的地位付与機能 | 親の職業や地位を引き継ぐ | 世襲の弱体化 |
ライフサイクル
家族にもライフサイクルがあり、そのステージに応じて達成すべき発達課題がある。
発達段階 | 発達課題 | |
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1 | どの家庭にも属さない、ヤングアダルト |
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2 | 結婚による家族の誕生 |
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3 | 幼い子供を持った家族 |
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4 | 思春期の子供を持った家族 |
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5 | 子供たちの脱出と出立 |
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6 | 人生の晩年を送る家族 |
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家族の類型
形態による分類
家族はその成員によって、核家族と拡大家族とに分けられる。核家族は夫婦のみ、または未婚のその子供によって構成される家族形態である[3]。夫婦どちらか片方のみと未婚の子供によるものもこれに含まれる。これに対し、それよりも多い成員から構成される家族を拡大家族といい、長男など家系を継ぐ子供の家族に親が同居する直系家族や、両親と複数の子どもの家族が同居する複合家族などが含まれる。またこの区分は一夫一婦制の場合に限られ、複婚が行われる場合は複婚家族という別の区分となる。
この家族形態は時代や文化によって千差万別であり、一つの文化内においてさえ一般的なモデルは存在するもののすべて同じスタイルの家族というわけではない。日本では戦前までは直系家族が基本的な家族モデルとして想定されていたものの、第二次世界大戦後は核家族へと移行した。しかしすべてが核家族というわけでは当然なく、直系家族や大家族の家族も存在する[4]。しかし日本も含め、世界的に社会が発展するに従って家族の規模は縮小する傾向にあり、19世紀にはほとんどの国で1世帯の平均人員は5人前後だったものが、20世紀末には先進国では2.5人前後にまで減少した[5]。一方、発展途上国においては20世紀末においても家族規模の大きな国が多い[6]。
出自集団
家族は多くの場合、出自を同じくする集団の中に包含されてきた。この出自集団は父母のどちらを重視するかによって、父系制、母系制、そして双系制の3つに分かれる。父系制の場合家族は父系集団に属することになり、父方の姓や地位、財産を継承する。これに対し母系制は母方の出自をたどり、相続も母方によるものである[7]。母系制社会では一般に家庭内における父の権力は弱く、母が実権を握っていることが多いが、母系制社会においても女性が社会の実権を握っているわけではないことには注意が必要である。母系制社会では母方の伯父など母方男性の権力が強い。母方女性が社会権力を握る母権制社会は、かつてそのようなものが存在したと想像されたものの実在が確認されず、空想上の概念であると理解されている[8]。父系制・母系制が父母いずれか単独の出自集団に属するのに対し、双系制は家族はどちらの集団にも属しうるので、多くの場合どちらかの集団を選択することとなる[9]。
リヒターによる病的な家族
ドイツの精神科医ホルスト・エバーハルト・リヒター(de:Horst-Eberhard Richter)はその著『病める家族―家族をめぐる神経症の症例と治療』(佑学社 1976年)において、患者の家族を以下のように類型化した。
- 劇場家族 - よい家族をお芝居のように演じている家族
- 要塞家族 - 自分たち以外はすべて敵とみなし、対抗することで絆を確認する家族
- サナトリウム家族 - 互いに傷を舐めあうような家族
小此木啓吾による家族
精神科医の小此木啓吾は家族の心的問題に焦点を当てて次のように類型化している(『家族のない家庭の時代』ちくま文庫 1992年)。
- コンテナ家族 - 容量が大きく、社会のストレス、不満を持ち帰っても、それを受容し、癒してくれるような家族
- ホテル家族- みんながそれぞれにお客のつもりで、サービスされることだけを求め、他人のために汗を流そうとしない家族
その他の家族分類概念
- 生殖家族(family of procreation) - 人間が選択(配偶者や子供数の)によって構成した家族
- 定位家族(family of orientation) - 子供を社会に送り出す側面に注目した家族概念
西欧における家族
キリスト教の成立とその広まりとともに、教会を介在した結婚や、聖母マリア像に象徴される育児などが教えの中核をなしていった。
「家族のきずなが強調された」、「外で働く男たちとは対照的に主婦がその暮らしの中心をなしていた。」
現在の西欧文化においても、「家族」は市民生活の中でもっとも重要なテーマとなっている。
いわゆる「近代家族」は、18世紀後半以降の産業革命の中でヨーロッパにおいて生み出されたと考えられている。これは夫婦を中心とし、子どもに重点を置く核家族制で、生産の側面を持たず、男女の分業を特徴とするものであり、産業革命の進展とともにこのモデルは世界に広がった[10]。
- イタリア
- 一般に、イタリアの家庭ではマンマ(=「母ちゃん」、母親)が一家の中心に位置しており、一家の最重要人物だ、と考えられている。台所やはマンマの「城」だと考えられており、料理は(たとえ男のほうがしたがったとしても)絶対に男には手出しさせない(男たちは、マンマの城である台所や洗濯場に自分がしゃしゃり出て入ったりしてはいけないものなのだ、と子供のころから母親や父親によって教え込まれ、そう考えている。)。イタリアでは家族は、できるだけ定期的に集い、テーブルを囲み、マンマ自慢の料理(トマト味のパスタやニョッキ 等々)を家族で堪能し、「やっぱりマンマの味は世界一だ」と家族全員で褒める。
- マンマが絶対で、男たちは(夫も息子たちも)マンマには頭があがらない。たとえば、、一般の人々には恐れられている、こわもてのマフィアの男、警察のことすら恐れない男ですら、マンマのことだけは恐れている、マンマにだけは逆らえない、としばしば言われている。お嫁さんは、マンマの味(調理法、料理の味付け)を教わることで、姑と嫁の関係を結び、次世代のマンマとして息子の家庭で君臨することになる。
- フランス
- フランス人は、家族の人間関係の中であくまで 夫婦関係が最優先事項と考える傾向がある。たとえ夫婦となり家族となっても、男と女の関係、特に 恋愛めいた男女の心の関係をもつこと、が最重要事項と考えるのである。フランス人は、子供を家族の中心事項にはしない。あくまで夫婦を最重要とし、子供の優先順位はその下である。子供は、赤ちゃんの時点から、夫婦とは別室で寝させ、絶対に夫婦が寝ている部屋では寝させない。子供に対しては、赤ちゃんの時から、独りでいることに慣れてもらうべきで、そのほうが幸せになれる、と考えており、《個》つまり個人としてのしっかりした人格が確立することを望む[注 1]。家族の中での料理の担当者に関しては、18〜19世紀のフランスでは女性がするのが当然視されていたが、近年のフランスでは(イタリアの典型的夫婦とは異なり)夫がキッチンに立って調理に参加したり、また、夫のほうが主導して料理をするような夫婦はそれなりにいる。
- 類型をめぐる学問的対立
- M・アンダーソンは「今日の社会学では、たとえば「家父長制」という概念を説明するために、『些細な事実』を集積してきて類型化してしまいがちである。しかし単一の家族制度などは現実には存在せず、どの地域でも、あるいは歴史上のどの時点でも、家族類型などは存在しない」と説いた[11]。
- エマニュエル・トッドはフレデリック・ル・プレーによって見出された家族類型というものがブリコラージュ(やっつけ仕事)であること認めつつ、完璧に一貫性ある類型体系を先験的に定義するのは不可能でもあれば無用でもあり、ほかの変数との対応関係に置くことができる形で記述するのを可能にする限りにおいて、類型化に意義があるとした[12]。
日本
日本では明治・大正期は、夫婦が多くの子をつくり(子沢山)、親たちと同居し、大家族の割合が高かったが、昭和期には夫婦とその子だけで成る核家族、小家族の割合が増えた(つまり、ある夫婦から見て夫や妻の親とは住まない割合、あるいはある夫婦から見て、孫と一緒に暮らさない割合が増えた)。その後、そうした形態の家族の様々な弊害が認識されるようになり、ひとつの家屋の1階2階に分かれて微妙な「近さ」と「距離」を保ちつつ暮らす人々も増えるなど、家族の多様化や 家族の線引きの曖昧化が進んでいる。
- 家族団欒、一家団欒
- 広辞苑では「集まってなごやかに楽しむこと」と説明されている。家族で、一緒に食事をしたり、談笑するなどして、なごやかに、楽しくすごすことである。「なごやかに」とあるように、喧嘩をしている状態や険悪な雰囲気では「家族団欒」ではないわけである。たとえば、冬には一緒に炬燵に入り、ひとつの鍋を家族でつつく、などといったイメージがある。
- 日本では昭和期・平成期に核家族や独身者が増え、ひとりひとりの生活リズムもバラバラになり、孤食化も進み、家族団欒が失われた。正月や彼岸には帰省して、ほんの数日間(普段はしていない)「家族団欒」を意識的に作り出そう、などということが行われるようになっている。
- 家族旅行
- 戦前から家族旅行は比較的裕福な市民において行われていたが、戦後の高度成長期には裾野が広がり、庶民の家庭においても家族で旅行することが定着した。社団法人日本旅行業協会が公表した統計では、『成人するまでに20回以上、つまり平均して年に1回以上家族旅行に行った人は、「我慢強い」「思いやりがある」「協調性がある」「社交的である」等、周囲とのコミュニケーションや気配りに長けている傾向が強い』という結果となっている[13]。
家族に関するメディア報道
一部の家族が機能不全状態にあるという意識の広まりと共に、家庭でのドメスティックバイオレンス、児童虐待などの事件がマスメディアを賑わすことが日常化している。これらの問題はどの時代にもあり、件数的には現代ではむしろ減少しているが、報道は増加している。近年は家庭内の暴力を人権問題として社会問題ととらえる傾向がある。増加する高齢者人口と在宅での高齢者看護などと共に、家族をめぐる社会問題が報道されている。
家族をめぐるメディア報道においては、現代の離婚件数が昔より増加しているかのような言論や(明治期の離婚は現代の1.5倍の件数であった)、「家族の終焉」といった、歴史的に見て適切ではない言説がなされる場合がある[14][15]。ただし、離婚率は1960年から緩やかに上昇傾向に入り、2000年まで増加し続けた。それでも世界的に見れば日本の離婚率は2006年時点でもかなり低位となっている[16]。
フェミニズムの視点から見た日本の家族形態の変化
特にフェミニズムにおいては、家父長制という概念を通して家族の歴史がたどられる。リサ・タトル(米国、1952年生)著『フェミニズム事典』(明石書店)では「家族は、家父長制と女性に対する抑圧を存続させる主要な制度である」との説明を採用している。
- 戦前から終戦までの歴史と変容
- 戦前の日本の家族は家制度に基盤をおき、地域社会はもとより国家とつながる「イエ」を形作っていた。「家制度」は16世紀に成立し[17]、「家」と「家父長制」の二つを大きな要素としていた。「イエ」という親族集団の一体的結合と継続的発展を重視し、家族の人々を「イエ」に従属する存在とみなした。家父長権の相続(家督相続)、本家・分家などの階層性、それらを対外部的にひとまとまり(ウチ)としてとらえる心性・制度であった。また、家はひとつの経営体でもあり、その維持と継続が最も重視された。このため、長子、主に長男は家にとどまって跡取りとなり配偶者をめとり、先代が死去すると代わって家長となった。「家を継ぐ」という観念がこの時代に発生したことからもわかるとおり、家は跡取りの単独相続であり、また財産は家長ではなく家そのものに属していた[18]。農村部においては、次男や三男など長男以外の男子や女子は、富農層では分家として財産の一部を分与され村内に一家を立てることもあったが、中農層以下のものは独立や婚姻によって村を離れることが多かった[19]。こうした家は地域集団や共同体の基本的な構成単位であり、周囲との密接な関係の上で存続していた[20]。一方離婚は比較的自由であり、この傾向は明治時代に入っても続いた。1883年には人口1000人あたりの普通離婚率が3.39となり、おそらく世界最高の離婚率となっていて、これは1896年の民法制定で離婚が抑制され激減するまで続いた[21]。
明治時代に入り、1896年には民法が制定され、そのうちの第4編「親族」と第5編「相続」(いわゆる家族法)によって家制度および戸主権は強化・固定された[22]。ただし、理念的には直系家族が主とされていたものの、次男以下の独立家族が多かったことや父母の寿命が短かったことから、日本では戦前から比較的小規模な核家族が最も一般的な家族形態であり、1920年の時点で過半数の世帯が核家族化していた[23]。戦前の農村では大家族制度が主流であったという認識は(一部の地域を除き)誤りである。
- 終戦から1950年代まで
- 太平洋戦争の終戦を機に民法の改正により家制度は廃止された[24]。経済復興と給与労働者の増加により家庭は家内労働の場という側面が薄まり、家庭の教育的役割が強調されていく。また直系家族に代わり核家族が主な家族理念とされたが、旧来の家族概念も残存した[25]。
- 現代
- 1950年代以降(高度経済成長期)の家族変動の最も顕著なものは同居親族数が減少したこと、および共同体の力の減退に伴って家族の基盤に変容が生じたこと、の二つの特徴があげられる。多数の人口が農村から都市へ移動し、兄弟の数も減った。戦後社会で育った子供たちはすでに中年から高齢にさしかかり、不況の中で社会から孤立する者が急速に増え無縁社会という言葉まで生まれた。
- 1980年代以降は、夫婦の共働きも一般化しつつあり、1991年以降男性片働き世帯と共働き世帯の世帯数は拮抗するようになって、1997年以降は共働き世帯が完全に上回るようになった[26]。それによって育児や子育てが保育園や学童クラブ、地域の野球やサッカー、スイミングスクールなどのスポーツクラブ、学習塾などに一時的に委託されることも増え、性別役割分業の見直しが進みつつある。また、高齢化社会に伴う老親の扶養の問題も深刻化してきた[27]。
- また、女性の社会進出にともない、女性が旧姓を通称として用いることが多くなってきたほか、選択的夫婦別姓制度導入などを求める声も大きくなって来ている。
日本の家族の現状
2010年時点では、日本の家族構成は核家族が56.4%、直系家族等が10.2%、単独世帯が32.4%となっており、1960年代からのデータでは核家族は1980年代まで上昇した後微減傾向、拡大家族は一貫して減少傾向、単独世帯はほぼ一貫して増加傾向にある[28]。ただし単独世帯が1人であるのに対し核家族・直系家族は2名以上で構成されるため、総人口ベースでは2005年データで87%の人が家族と同居していることとなる[29]。また、一つの世帯に属する平均人員数は、調査の開始された1920年から1955年頃までは1世帯に対しほぼ5名で動かなかったものの、その後は急減していき、2005年には1世帯に2.58人とほぼ半減した[30]。地域的に見ると、2005年時点ですべての県において核家族世帯が最も多くなっているののの、都市部では単独世帯もかなりの数を占め、東京都では4割以上が単独世帯である一方、主に日本海側の農村県においては直系家族や大家族の占める割合が比較的高く、山形県では3割を超えている[31]。
一部先進国においては婚外子の割合が結婚しているカップルの子どもの割合とほぼ同じとなっている国家も存在するが、日本においては婚外子の割合は2008年でわずか2.1%にすぎず、ほとんどが結婚した夫婦による子どもである。しかし、晩婚化や非婚化によって出産数が減少し、深刻な少子化が起こっている[32]。
- 「夫婦別姓」も参照
動物の家族
家族に類する集団を作る動物もある。ある動物が次のような集団を作っている場合、それを家族と呼ぶことがある。
- 配偶ペアがある程度以上の期間にわたって維持されること。
- この組がそれらの子の世話をある程度以上行うこと。
配偶ペアが長期にわたって維持される例はあるが、それだけを以て家族ということはない。また、単独の親が子育てする例もこれを家族と言わない。もちろん、より文学的表現でそれらをも家族という語を使う例はままある。
上記のような範囲で家族を構成する動物は鳥類に例が多い[33]。いくつかの鳥類では前年の雛が巣に残って子育てを手伝う。これをヘルパーと言う。哺乳類ではタヌキやキツネなどいくつかの例がある。類人猿の中では、ゴリラは1匹の雄と複数の雌による一夫多妻制の家族を築いており、父母ともに子どもの面倒を見るが、父親が死亡した場合この家族は崩壊する[34]。ゴリラの家族同士は接触しないように距離を置いており地域集団を形成せず、またより人間に近いチンパンジーは地域集団内の乱婚制で家族を形成しないため、いずれも人類の家族制度および社会制度とは異なっている[35]。
節足動物にもかなり例がある。いわゆる社会性昆虫は実のところ一頭ないし一組の生殖個体とその子で構成されており、非常に巨大ながら家族集団である。ただしハチとアリの場合、雌が単独で巣作りをするから先の定義から外れる。シロアリは夫婦で巣作りするのでこれは家族扱いできる。他に家族的集団や親子集団を形成するものもあり、それらは社会性昆虫の進化との関連でも注目される。
家族をテーマにした作品
映画
家族を描いた作品は数多く存在する。その中でも映画史に残る名作や問題作として以下の4作がある。
題名 | 制作年 | 内容 |
---|---|---|
東京物語 | 1953 | 独立した子供とその親の絆の喪失 |
ゴッドファーザー | 1972 | 強い父とその家督を継ぐ三男 |
クレイマー、クレイマー | 1979 | 離婚した男女とその一人息子 |
アメリカン・ビューティー | 1999 | 娘の友人に恋する無様な父 |
テレビドラマ
- 『パパは何でも知っている』(原題:Father Knows Best)全203話(1954年 - 1960年)アメリカのNBC放送とCBS放送で放送され、人気を博したロバート・ヤング主演のテレビドラマ。
- 『奥様は魔女』全254話(1964年 - 1972年)エリザベス・モンゴメリー主演で放送され、大ヒットしたコメディーテレビドラマ。
- 『大草原の小さな家』(1974年 - 1982年。アメリカ合衆国のテレビドラマシリーズ)
- 『ファミリータイズ』全176話(1982年 - 1989年)主演のマイケル・J・フォックスはこのシリーズでエミー賞のコメディー部門主演男優賞を1986年から3年連続受賞した。
- 日本
漫画
- 長谷川町子『サザエさん』(漫画:1946年 - 1974年、テレビ放映:フジテレビにて1969年 - 現在)
- 深見じゅん『ぽっかぽか』集英社 1995年8月 ISBN 4087850013
- 柴門ふみ『家族の食卓』
- けらえいこ『あたしンち』(漫画:1994年 - 2013年、テレビ放映:テレビ朝日にて2002年 - 2009年)
- 臼井儀人『クレヨンしんちゃん』(漫画:1990年 - 2010年、テレビ放送:テレビ朝日にて1992年 - 現在)
- 松本ぷりっつ『うちの3姉妹』(漫画:2005年 - 2010年、テレビ放送:テレビ東京、USF局にて2007年 - 2010年)
- さくらももこ『ちびまる子ちゃん』(漫画:1986年 - 2015年、テレビ放送:フジテレビにて第1期1990年 - 1992年、第2期1995年 - 現在)
多言語との関連
江戸時代末期以降、日本人によって欧米語が翻訳・考案された和製熟語(和製漢語)は、明治時代前後から近代語彙の不足していた朝鮮語に多く取り入れられた。和製熟語である「家族」に相当する言葉が無かった朝鮮語に取り入れられ、現在の韓国においても家族(カジョク)と発音され使用されるに至っている。中国語においても同様に、和製熟語は中国語の近代語彙の不足を補った。多くの和製熟語と同様に「家族」も中国語として使用されている。
脚注
注釈
- ^ フランスでは、日本のように親子が「川の字」で寝る、などという概念はフランス人には、はなから、まったく無い。もしも、フランス人が日本で親子がひと部屋で「川の字」で寝ている、などという実態を聞くような機会があると、非常に驚き、「そんなことをしては絶対にダメだ(ダメよ)」と、真剣に、猛烈に反対する。
出典
- ^ a b c 吉松和哉; 小泉典章; 川野雅資 『精神看護学I』(6版) ヌーヴェルヒロカワ、2010年、143頁。ISBN 978-4-86174-064-0。
- ^ 吉松和哉; 小泉典章; 川野雅資 『精神看護学I』(6版) ヌーヴェルヒロカワ、2010年、149頁。ISBN 978-4-86174-064-0。
- ^ 「文化人類学キーワード」p138 山下晋司・船曳建夫編 有斐閣 1997年9月30日初版第1刷
- ^ 「ライフコースとジェンダーで読む 家族 第3版」p79-80 岩上真珠 有斐閣 2013年12月15日第3版第1刷
- ^ 「新版 データで読む家族問題」p17 湯沢雍彦・宮本みち子 NHKブックス 2008年11月30日第1刷発行
- ^ 「新版 データで読む家族問題」p17 湯沢雍彦・宮本みち子 NHKブックス 2008年11月30日第1刷発行
- ^ 「文化人類学キーワード」p140-141 山下晋司・船曳建夫編 有斐閣 1997年9月30日初版第1刷
- ^ 「文化人類学キーワード」p142-143 山下晋司・船曳建夫編 有斐閣 1997年9月30日初版第1刷
- ^ 「文化人類学キーワード」p140-141 山下晋司・船曳建夫編 有斐閣 1997年9月30日初版第1刷
- ^ 「ライフコースとジェンダーで読む 家族 第3版」p63-64 岩上真珠 有斐閣 2013年12月15日第3版第1刷
- ^ M・アンダーソン著『家族の構造・機能・感情』
- ^ 家族システムの起源(上) 〔I ユーラシア〕, 藤原書店, 2016, p.108
- ^ 「親子の絆と旅行」アンケート結果/社団法人 日本旅行業協会
- ^ [1][リンク切れ]
- ^ 湯沢雍彦著『明治の結婚 明治の離婚―家庭内ジェンダーの原点』
- ^ 「新版 データで読む家族問題」p203 湯沢雍彦・宮本みち子 NHKブックス 2008年11月30日第1刷発行
- ^ 「ライフコースとジェンダーで読む 家族 第3版」p73 岩上真珠 有斐閣 2013年12月15日第3版第1刷
- ^ 「百姓たちの江戸時代」p13-14 渡辺尚志 ちくまプリマー新書 2009年6月10日初版第1刷発行
- ^ 「一目でわかる江戸時代」p36-37 竹内誠監修 市川寛明編 小学館 2004年5月10日初版第1刷
- ^ 「ライフコースとジェンダーで読む 家族 第3版」p73-75 岩上真珠 有斐閣 2013年12月15日第3版第1刷
- ^ 「新版 データで読む家族問題」p202 湯沢雍彦・宮本みち子 NHKブックス 2008年11月30日第1刷発行
- ^ 「ライフコースとジェンダーで読む 家族 第3版」p75-78 岩上真珠 有斐閣 2013年12月15日第3版第1刷
- ^ 「新版 データで読む家族問題」p18 湯沢雍彦・宮本みち子 NHKブックス 2008年11月30日第1刷発行
- ^ 「ライフコースとジェンダーで読む 家族 第3版」p79 岩上真珠 有斐閣 2013年12月15日第3版第1刷
- ^ 「ライフコースとジェンダーで読む 家族 第3版」p79-80 岩上真珠 有斐閣 2013年12月15日第3版第1刷
- ^ 「新版 データで読む家族問題」p114-115 湯沢雍彦・宮本みち子 NHKブックス 2008年11月30日第1刷発行
- ^ 「ライフコースとジェンダーで読む 家族 第3版」p154 岩上真珠 有斐閣 2013年12月15日第3版第1刷
- ^ 「ライフコースとジェンダーで読む 家族 第3版」p138 岩上真珠 有斐閣 2013年12月15日第3版第1刷
- ^ 「新版 データで読む家族問題」p14 湯沢雍彦・宮本みち子 NHKブックス 2008年11月30日第1刷発行
- ^ 「新版 データで読む家族問題」p16 湯沢雍彦・宮本みち子 NHKブックス 2008年11月30日第1刷発行
- ^ 「新版 データで読む家族問題」p22 湯沢雍彦・宮本みち子 NHKブックス 2008年11月30日第1刷発行
- ^ 「現代人の社会学・入門 グローバル化時代の生活世界」p60-61 西原和久・油井清光編 有斐閣 2010年12月20日初版第1刷発行
- ^ 「生命の意味 進化生態から見た教養の生物学」p126 桑村哲生 裳華房 2008年3月20日第8版発行
- ^ 「生命の意味 進化生態から見た教養の生物学」p146-147 桑村哲生 裳華房 2008年3月20日第8版発行
- ^ 「生命の意味 進化生態から見た教養の生物学」p153-154 桑村哲生 裳華房 2008年3月20日第8版発行
関連文献
- 岩村暢子著『"現代家族"の誕生―幻想系家族論の死』勁草書房(2005-06-27)ISBN 4326653051
- 八杉竜一著『岩波生物学辞典 第4版』岩波書店(1996/03)ISBN 4000800876
- 比較文明学会・編 『比較文明14--文明と家族』 刀水書房(1998/11)ISBN 9784887082342
関連項目
人類学 |
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下位分野 |
手法 |
主要概念 |
領域 |
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外部リンク
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ハイエース(HIACE)は、トヨタ自動車が製造・販売しているキャブオーバー型の商用車及び乗用車。
概要
1967年に初登場。かつてはショートホイールベース(標準ボディ)やトラックもラインナップされていたが、現在それらは消滅しており、ロング、スーパーロング、ワゴン、ライトバン、コミューター(マイクロバス)のみとなっている。日産・キャラバンが長年の競合車種。
価格はやや高いが、100万km以上もの過走行に耐えられる設計や、エンジンパワー、積載量など貨物車としての性能が高く、宅配業を始め多くの企業に小型貨物車・社用車として広く用いられるほか、運転手を含めた10人乗りの特徴を活かし、送迎バス・乗合タクシー(知多つばめタクシーなど)・ジャンボタクシー・ハイヤー・路線バス・コミュニティバスといった乗用・旅客輸送用、さらには救急車・寝台車・現金輸送車・福祉車両など特種用途自動車のベースとしても利用されている。また、過去には特定日のみながら高速バスに使用されたこともある(広島つやまエクスプレス)。
個人ユースでは、公道を走行できない競技用オートバイ(ロードレーサー・モトクロッサー)、競技用自転車(ロードバイクやトラックレーサー)、大型のラジコン飛行機やマルチコプターなど、趣味の機材を輸送するトランスポーター(トランポ)として利用されている。またバニングやキャンピングカーのベース車としても重宝されている。
事業用・自家用共にニーズがあるため、専門の中古車店や社外品のパーツ製造・販売などが成り立ち、ハイエースのみの市場も形成されている。
中古車としての下取り価格が高く、耐久性が非常に優れているため新興国や開発途上国、テロリストなどにはトヨタ・ハイラックスと共に需要が高い。それに関連して自動車窃盗団による日本国内での窃盗と密輸出も後を絶たず、日本損害保険協会による保険金支払い事案を対象とした調査結果で、2007年(平成19年)から7年連続で自動車盗のワースト1[1][2][3][4]となったため、メーカーでも対策を行っている(後述)。
初代 H10系(1967年-1977年)
- 1967年2月
- トヨエースの小型版として、FR方式のキャブオーバーレイアウトを持つ初代モデルのトラック発売。テールランプはリフレクター込み3色コンビネーションタイプである。エンジンはコロナと同じ1.3Lの3P型であるが、コロナの70psに対し、ハイエースでは低回転域のトルクを重視した56ps仕様となっている。
- 1967年10月
- ワンボックスボディのワゴンを追加。エンジンはコロナと同じ1.5L・77psの2R型のみで、9人乗りのワゴンのみ。全幅以外の外寸とホイールベースは以後の4代目とほぼ同じ。ワゴンのリアドアはスライド式ではなく、ヒンジ式。
- 1968年4月
- スライドドアを持つ6人乗りのデリバリーバンを追加。定員は前席3名・後席3名の2列シートで、最大積載量は850キログラム。左のみのリアドアは前述のとおりスライド式で、バックドアは跳ね上げ式とドロップゲート(あおり)を組み合わせた上下2分割式となる。
- 1969年2月
- ホイールベースとリヤのオーバーハングを延ばした15人乗りと、先に発売されたワゴンをベースにした、4列シートの12人乗りのコミューターシリーズ(2ナンバー登録のマイクロバス)を追加。
- 1970年
- 安全対策を中心としたマイナーチェンジを行う。
- 1971年2月
- マイナーチェンジでフロントグリルのデザインが変更(3分割→一体化)され、屋根にプレスのリブが付いた。このマイナーチェンジに伴い、テールランプはトラックが後に登場するY10系トヨエースと共通化に、ワンボックスが前期型では独立していた後退灯をコンビネーションランプと一体化されたデザインとなる。ワゴン、コミューターの1.5Lは、コロナと同様の1.6L、12R型に変更。ワゴンに1.3L搭載車追加。
- 1971年4月
- コミューターのロングボディをベースにした救急車を、トヨタ・救急車(RH18V)として発売(英語で救急車を表す"Ambulance"のエンブレムが付いていた)。エンジンは2.0L・98psの5R型を搭載。スペースユーティリティに優れることから、以後はクラウンベースのトヨタ・救急車の代替を行った。
- 1971年11月
- シリーズ初の1ナンバー登録車でもある、コミューターと同じホイールベースのロングバンを追加。
- 1972年10月
- マイナーチェンジでフロントグリルのTOYOTAマークが右側のヘッドライト上に移動と同時にグリルのデザイン変更。バンに右側スライドドア装備の5ドアを設定。
- 1975年10月
- 最後の小変更で昭和50年排出ガス規制に適合。ワゴン廃止。1.3Lエンジン搭載車を廃止し、代わりに1.8L・95psの16Rエンジン搭載車を追加。バンのフロントドア以降を380mm伸ばしたロングバンを追加。タイヤ&ホイールは全車13インチから14インチにアップ。
2代目 H20~40系(1977年-1985年)
- 1977年2月
- 2代目にフルモデルチェンジ。初代同様、バン、ワゴン、トラックのラインナップ。ヘッドランプが丸型4灯から丸型2灯に変更された。
- 当初ワゴンは9人乗りカスタム・デラックス・スタンダード・10人乗りデラックスのグレード体系が取られており、バンには3種類のホイールベースを設定。コミューターと呼ばれる2ナンバー登録のマイクロバス(12・15人乗り)も初期には3種類のホイールベースがあったが、1980年(昭和55年)にはスーパーロング15人乗りのみとなった。スーパーロングの救急車仕様はトヨタ・救急車として引き続き設定。
- 全車に助手席パワーウインドウがオプション設定されており、運転席側のスイッチから操作可能だが運転席の窓自体は手動式。
- トラックの荷台部分はH10系からの流用。また、高床デッキの荷台が延長され、新たにジャストローが設定された。設定当初のジャストローのリヤタイヤはダブルタイヤではなく、高床モデルをベースに標準のバイアスタイヤよりタイヤ径の小さいラジアルタイヤを履かせ、なおかつ荷台をやや下げて架装したモデルである。
- 1979年3月
- ワゴンのエンジンを1,968 ccの18R-U型から1,972 ccの21R-U型へ変更し、昭和53年排出ガス規制に適合。
- 1979年7月
- オイルショックの影響で、バンに2,200 ccディーゼルエンジンを追加(初)。ライバルの日産・キャラバンは前年5月に2,200 ccディーゼルエンジンを初設定している。
- 1980年1月
- マイナーチェンジ。ワゴンにスーパーカスタムを追加。メーターパネルの一新とベンチレーター・ヒーター操作パネルに透過照明を追加。ディーゼルエンジンを全車に拡大採用すると共に、マニュアルトランスミッションをオーバードライブ付き5速へ変更。
- 1981年1月
- マイナーチェンジ。前後のが大型化され、ワゴンのヘッドランプを規格型の角型2灯に変更。同時にスーパーカスタムに電動サンルーフを設定。バンに上級グレードのGLを追加。吊り下げ式クーラーに代わり、トラックを除く全車(トラックは1985年のモデルチェンジまで吊り下げ式クーラーを継続)にエアコンがオプション設定される。ワゴンのディーゼル車にオーバードライブ付き4速オートマチックトランスミッションを設定。ワゴンのガソリン車はMTを4速から5速へ変更。
- 1982年12月
- バン/ワゴンがH50系にフルモデルチェンジしたが、トラックは継続生産し、フロントグリルを変更した。
- 1985年8月
- トラックをH80/90系にフルモデルチェンジしたが、トヨエースG15とダイナ100(Y50/60系)の姉妹車となり、H50系とは全く別の車種となったため、バン/コミューター/ワゴンと設計が共通なのはこの代が最後となった。
3代目 H50系(1982年-1989年)/トラックH80/90系(1985年-1995年)
- 1982年12月
- 発表(発売は翌1983年1月から)。トラックは従来型をマイナーチェンジのうえ、継続生産される(RH24/LH24型。1985年8月まで)。「LASRE」と名づけられた新開発の3Y型ガソリンと、従来型から引き継がれたL型ディーゼルを搭載。ワゴンの最上級グレードは「スーパーカスタム・サン&ムーンルーフ」であった。ガソリンエンジンにも4速ATが設定され、スーパーカスタム以上はフロアシフトが採用された。
- バンにジャストローと呼ばれる、後輪に小径ダブルタイヤを装着した(前輪・14インチシングル / 後輪・12インチダブル)平床フロアが設定された。
- 型式は標準がH5#系、ロングがH6#系、スーパーロングがH7#系。
- 1984年1月
- ワゴンのディーゼルエンジンをレーザー2L型に変更した。少し遅れてバンにもレーザー2L型ディーゼルが搭載された。
- 1985年8月
- マイナーチェンジ。フェイスリフトを施し、サードシートにパワーリクライニング機能及びセカンドキャプテンシートの7人乗りワゴンの最上級グレード「スーパーカスタムリミテッド」を追加。また、スーパーカスタム・サン&ムーンルーフ以上にレーザー2L-T型ターボディーゼル車を設定した。バン、コミューター、救急車のヘッドランプを丸形2灯から規格型の角形2灯へ変更した。
- 同時にトラックをフルモデルチェンジ。同年5月、先行してトヨエース G15とダイナ初の1トン積みクラスとなるダイナ100(Y50/60系)が発表され、これにハイエーストラックが加わり三つ子車となった。ハイエーストラックのみH80/90系の独自形式が与えられており、H50系バン/コミューター/ワゴンとは全く別の車種となっている。フロントグリルも他の2車とは異なり、ヘッドランプは規格型の角型2灯式となっている。これらは2トン積みクラスのダイナ200、トヨエース G25とキャブを共用しているが、フレーム、サスペンション、ホーシング、デフなどは、全て一回り小ぶりで、容量の小さいものとなっている。また、高床が廃止され、平床デッキ車はすべて低床タイプとなりシングルジャストロー・ジャストローに加え、リアタイヤに扁平シングルタイヤを装着したスーパーシングルジャストローが追加された。
- 1987年8月
- ワゴン系をマイナーチェンジ。この時期、次世代にあたるH100系の開発が佳境であり、顧客の100系への移行を妨げないよう、100系に通ずるデザインの異形ヘッドランプの採用(カスタム以上)となった。また、ワゴン スーパーカスタム及びバンのほぼ全グレードに4WDを設定した。4WDのエンジンはワゴンがレーザー3Y型、バンがレーザー2L型ディーゼルであった。バンに中期型ワゴンと同じ顔を持ちハイグレードなインテリアを持つ最上級グレード「スーパーGL」を追加。4WDは5MTのみ。同年、トラックのフロントグリルが変更され、姉妹車のトヨエース G15とダイナ100に近い顔つきとなった。
- 1988年
- トラックのドアガラスを2分割から1枚へ変更。
- 1989年8月
- バンとワゴン系はH100系にフルモデルチェンジしたがトラックはH80/90系を継続した。トラックのディーゼル車は平成元年排出ガス規制に適合。
- 1991年
- トラックのバンパーと、ステップやドア裾の泥汚れを抑えるコーナーベーン(キャブ角の整流板)がボディ同色となる。
- 1995年5月
- トラックをY100系にフルモデルチェンジ。
南アフリカ共和国では、2.2Lガソリンエンジンの4Y-EU型を搭載し、2007年まで生産された。
4代目 H100系(1989年-2004年)/トラックY100系(1995年-2001年)
- 1989年8月14日
- 4代目へフルモデルチェンジ。このモデルから、燃料給油口が従来の右から左に変わった。また、全車フロアシフトとなり、パーキングブレーキもダッシュボード下のステッキ型から、前席間のフロアへ移設され、グリップ頂部にロック解除ボタンを持つレバー型に変更された。エンジンの再編も行われ、2.0Lガソリンエンジンは従来の3Y型から新開発の1RZ-E(バン・コミューターは1RZ)型に変更。新たに2.4Lガソリンエンジンの2RZ-E型も追加される。4WD車はガソリンエンジンを廃止し、2.8Lディーゼルエンジンの3L型に統一する。
- 同時にワゴンには「高級ワンボックス」としての風格をより高める内外装や装備が与えられ、最上級グレード「スーパーカスタムリミテッド」の内装は当時のマークIIやクラウンなどを思わせる豪華絢爛なものとなり、価格帯の上昇により収益性が一段と高まった。また、この代から一部グレードにパワースライドドアが設定された。
- バンのジャストローは、後輪が小径ダブルタイヤからシングルタイヤに変更。
- デビュー時のボディカラーは「クリスタルパールトーニング」と呼ばれるホワイトパールとゴールドのツートン(スーパーカスタムリミテッド専用色)・「スプラッシュウェーブトーニング」と呼ばれる白とグリニッシュシルバーのツートン・「マジェスティトーニング」と呼ばれるレッドマイカと茶色のツートン・「シャドーストリームトーニング」と呼ばれるシルバーとグレーのツートン(この3色のツートンはスーパーカスタム専用)・グレイッシュブルーマイカ・ライトブラウンメタリック・ライトブルーメタリック・ライトグリーンメタリック(カスタム専用色)・DX専用の各3色、ディープブルー・ベージュ・ホワイトが設定された。
- 1990年10月
- スーパーカスタムリミテッドに4WDが追加される。専用外板色としてホワイトパールマイカが選べた。同時に、1年車検の煩わしさを嫌う客向けに、バン内装のSW(スイッチワゴン)をディーゼル2WD・MTのみの設定で追加。2L-Tエンジンは電子制御式スピル弁を持つ2L-TEに変更。オプションにワイヤレスドアロックを追加。
- 1992年5月
- 「トヨタ・ハイメディック」も参照
- ハイエースベースの高規格救急車トヨタ・ハイメディック発売。エンジンはハイエースに本来設定の無い初代セルシオ用、V型8気筒エンジン(1UZ-FE)が搭載される。同時にワゴンを一部改良し、後部座席のシートベルトを3点式に変更、ハイマウントストップランプを採用するなど安全面の強化、並びにリビングサルーンEXを追加。
- 1993年8月
- マイナーチェンジ。フェイスリフトならびにワゴンのリアコンビランプとリアガーニッシュのデザインを変更。このマイナーチェンジよりワゴンDXは、バン・コミューター用から、ワゴン用のフェイスになる。同時にバン・コミューターのヘッドランプをシールドビームから球換え式のH4ハロゲンランプに変更。車両正面にあったハイエースのエンブレムが廃止され、トヨタのCIマークに変更。
- 4WDの方式が、それまでハイラックス系のトランスファーを流用したパートタイム式から、センターデフロック、副変速機を持たないフルタイム式へ変更され、フロントハブもマニュアルフリーハブから直結になる。切り替えの煩わしさは無くなったが、悪路走破性は落ちた。
- 2.0Lガソリンエンジン(バン・コミューター)は、キャブレター式燃料供給の1RZ型から、電子制御式燃料噴射(EFI)の1RZ-E型(ワゴンはモデルチェンジ時から搭載)に変更。トルク不足とトラブルの多さに悩まされ続けた2.4Lディーゼルエンジンの2L-TE型に代わり、L系をベースとしながらも、アルミ製シリンダーヘッドを持った3.0Lディーゼルターボエンジンの1KZ-TE型を新設。それまでのワゴンは2WDが2L-TE型、低回転域のトルクが必要な4WDには2.8Lの3L型が設定されていたが、2WD・4WD共に1KZ-TE型となった。バン・コミューターのディーゼルエンジンは3L型に統一された。エンジンの変更に伴い、バン・コミューターのガソリン車とワゴンのディーゼル車は平成4年規制に適合。ワゴンSWとスーパーカスタムリミテッドのの設定は廃止。ワゴンのサスペンションに上下感応TEMSを採用、運転席エアバッグのオプション設定追加、エアコンの冷媒を代替フロンに変更するなど、装備面でも改良が図られている。
- 1994年8月
- 一部改良。スーパーカスタムリミテッドに10スピーカーオーディオを、スーパーカスタムに電動格納式ドアミラー標準装備化。また、ABSのオプション設定も追加された。
- 1995年5月
- トラックをフルモデルチェンジ。ダイナ・トヨエースの1t積と共通の(エンジンは3L/3Y型)Y100系の型式を与えられる。また、本形式もH80/90系の場合と同様、他の2車とキャブも共用する(フロントグリルと1t積のみのラインナップ以外は2車とすべて共通)。
- 1995年8月
- 一部改良。ワゴンの1RZ-Eエンジン車が廃止される。ワゴンDXにAT車を追加。バン・コミューターは2WD車のホイール形状を変更、並びに4WD車を全車フルタイム化。全ディーゼル車を平成6年に適合。
- 1996年8月6日
- ワゴンマイナーチェンジ。フェイスリフトの他、運転席・助手席エアバッグ、ABSを標準装備する。9人乗りカスタムは廃止。スーパーカスタムにオートエアコン等装備のスーパーカスタムGが新設定。また、特別仕様車「クラブフィールド」を設定する。
- バン・コミューターおよび救急車は一部改良し、全車最大積載量を1250kgに増量並びにガソリン車を平成7年規制に適合(排ガス規制はコミューターも同様)。バン・コミューターは2WD車のホイール形状及びハブボルトの本数(5穴→6穴)を変更。バンGLはグレードではなくDX"GL"パッケージとなる。スーパーGLにはタコメーターが標準装備され、電動格納式ドアミラーをオプション設定した。同年、トラックがわずか1年程で生産中止となる(3L型エンジンのAT車は継続生産)。
- 1998年8月6日
- バン・コミューターを中心としたマイナーチェンジ。バンパー下部のエプロンがバンパー一体式になると同時にフロントグリルのデザイン変更。バン・コミューターのガソリン車は平成10年アイドリング規制に、ディーゼル車はエンジンを3.0Lの5L型へ変更し、平成9年に適合。スーパーGLはシート地を変更すると共に運転席エアバッグ・ABSを標準装備化、また新たにガソリン2WD車(ATのみ)が追加される(運転席エアバッグ・ABSはその他のグレードにはオプションとして設定。また助手席エアバッグもオプションに追加された)。ワゴンはDXを除き、助手席からも集中ドアロック操作が可能になる。また、救急車を一部改良した。
- 1999年7月5日
- ワゴンをマイナーチェンジするとともに、バン・コミューター一部改良。ワゴンはガソリン車は平成10年アイドリング規制に、ディーゼル車はエンジンにインタークーラーを採用、並びに平成10年規制に適合。フロント部分を50mm延長し、マルチリフレクター式ヘッドランプ、新デザインのフロントグリルなどを採用して高級感を高めた。また、車両正面のハイエースのエンブレムが6年ぶりに復活した。内装はインパネを変更し、新たにオプティトロンメーターと、アクセサリーコンセントを設定。MT車は国内ラインナップから廃止。また、専用外板色などを採用した特別仕様車「リビングサルーンEX」を設定した。
- バンは、今回の改良を機会としてビスタ店系列での名称をレジアスエースに変更。これにより、この時点でハイエースはトヨペット店専売となった。
- 2000年12月1日
- バン一部改良。スーパーロングバン及びコミューターに2.4Lガソリンエンジン・2RZ-E型を追加。従来の2Lガソリン車のラインアップを11タイプ拡大した。これにより、ガソリン車のラインアップを従来の18タイプから31タイプとした。
- また、福祉車両にカラードバンパーやカラードラジエーターグリルを標準装着した上級タイプ車「タイプVII」を追加設定し、全車に後部ドアの開閉を補助する「バックドアイージークローザー」を標準装備したほか、車椅子用3点式シートベルトに調整可能アンカーを装備するなど機能性・安全性の向上を図った。
- 2001年8月3日
- バン一部改良。スーパーGLのステアリングがワゴン用になり、スーパーGLより若干装備が落とされたスーパーGL-Eを追加。同グレードには5ドアも設定されていた。標準タイプスーパーGLに新車体色を設定するとともに、バックドアガーニッシュの採用やシート表皮を変更するなどして、質感を向上した。また、ハイルーフのみの設定であったJRVA(日本RV協会)加盟ビルダー向けの“キャンパーベース・スーパーロング”にロールーフが追加され、2004年まで発売された。同年、トラックAT車生産終了。これにより、トラックがラインナップから消滅した。
- 2002年8月
- 一部改良。ワゴンのガソリン車を廃止。3.0Lディーゼルエンジン搭載車にエンジンアンダーカバーや吸音材を追加、最新の車外騒音規制をクリアした。なお、全ディーゼル車は同年10月に施行された自動車Nox・PM法に適合しないため、特定地域内での購入ができなくなった。
- 装備ではスーパーGLには、アンサーバック機能を備えたワイヤレスドアロックリモートコントロールを採用して利便性の向上を図った。また、福祉車両のウェルキャブ車いす仕様車はデュアルエアコンを標準装備したほか、10人乗りのタイプVIIIを追加設定した。
- 2003年7月22日
- 一部改良。バン・コミューターのガソリンエンジンが、新開発の1TR-FEに変更され、出力性能を向上させるとともに環境性能を高め、平成13年規制に適合と同時に良-低排出ガス認定(☆)を受ける。これにより一時ストップしていた販売が再開。また、自動変速装置に電子制御式(ECT)を採用、滑らかな変速も実現した。車両後部ガラスのVVT-iステッカーと低排出ガス車認定ステッカーが外見上の識別となる。200系へのモデルチェンジにより、わずか1年ほどの販売期間であった。
このモデルのバンのBピラー以降のデザインがダイハツ・デルタ、トヨタ・ダイナ、トヨタ・トヨエース、日野・デュトロそれぞれのルートバン(いずれも2トン積)に流用されている。また、側面の引き違い窓は2002年(平成14年)発売のプレジャーボート、PONAM-26Lに流用されている[5]。
セミボンネット型ハイエース(グランビア)XH10系
欧州でのハイエースは、1995年からグランビアを簡素化したものに切り替わり、従来のキャブオーバータイプは「トヨタ・ハイクラス」と改称された。ロングボディも存在する。
また、中華民国(台湾)では国瑞汽車を通じて、欧州向けをベースに「ハイエース ソレミオ(HIACE SOLEMIO)」の名で、1997年-2008年までフェイスリフトを施すことなく同市場で生産・販売されていた。
- 1997年5月8日
- 欧州仕様ハイエースロングボディをベースにした高規格救急車ハイメディックが発売された。
- 1997年8月17日
- トヨタ救急車を発売するとともに、高規格救急車「ハイメディック」を一部改良し、販売を開始した。静かにドアを閉めることが可能なイージークローザーをバックドアに加え、スライドドアにもオプションで設定。排気管の横出しにより、救急活動時の排ガス影響を軽減した。
- 2006年4月26日
- ハイメディック・2B型救急車の生産を終了する。後継はハイエース(スーパーロング+両側スライドドアの設定がある日本国外への輸出用200系)がベース車両となる。
- 2009年5月28日
- 英国トヨタは商用車の『ハイエース』の09年モデルを発表した。
09年モデルでは新デザインのフロントグリルが採用され、グランビア後期型のものにエンブレムはトヨタのCIを用いる。従来どおりショート/ロングの2ボディが選べ、エンジンは2.5リットル直4ディーゼル「D4-D」(95/117ps)を搭載。
内装はシートやドアトリムをグレードアップ。遮音材を追加するなどの改良により、NVHの低減も図られた。エアコンが全グレードに標準装備され、UVカットガラスが導入された。英国での価格は1万4100ポンド(約217万円)からとなっている。 - 2011年10月28日
- 2012年から欧州連合(EU)で自動車環境規制が強化されること及び 円高により欧州戦略が曲がり角を迎えたことを受け、販売継続が困難と判断したため欧州向けハイエースの生産は終了となった。なお、実質的後継車は2013年よりPSAプジョー・シトロエンからOEM供給(プジョー・エキスパート、シトロエン・ジャンピーのバッジエンジニアリング)されるプロエースとなる。なお、2016年より発売の2代目モデルはPSAプジョー・シトロエンとトヨタの共同開発となっている。
5代目 H200系(2004年 - 現在)
2004年8月23日、現行型へ15年ぶりにフルモデルチェンジ(ワゴンのスーパーカスタム系はアルファードに統合)。ボディは、
- ロング・標準ボディ幅・標準ルーフ(バンDX、スーパーGL)
- ロング・標準ボディ幅・ハイルーフ(バンDX)
- ロング・ワイドボディ・ミドルルーフ(ワゴンDX)
- スーパーロング・ワイドボディ・ハイルーフ(バンDX、ワゴン グランドキャビン、コミューターDX、コミューターGL、キャンパーベース車)
と整理され、標準尺は廃止された。また、スーパーロング・ワイドボディ・ハイルーフは2005年1月より発売を開始した。
100系の全幅は全て小型車枠(4/5ナンバー)の1.7 m未満だったが、200系の全長4.7 m以上のものは全て全幅が1,880 mmのワイドボディ車(100系比190 mmの拡大)となり、居住性が向上した。これにより、小型車はバンのみ(4ナンバー)となった。トレッドが広がり、ロール抗性や小回り性の面でもプラスとなっているが、大幅な拡幅に取り回しや駐車場の確保に不安を持つ声もある。ワイドボディ・ミドルルーフ車は標準ボディ車ロング比でフロントクラッシャブルゾーンが150 mm拡大され、全長が4,840 mmとなっているが、車内長は標準ボディ車と同じ。
先代のシフトレバーはフロア配置であったが、200系では全車インパネシフトとなり、ウォークスルーに配慮されている。日本国内向けの基本は4速ATであるが、バンロングDXに限り、5速MTも選べる(2.0 Lのガソリンエンジン)。また、先代で廃止されていたステッキ式パーキングブレーキレバーが、ウォークスルー性や乗降性との兼ね合いで復活した。また、ワゴンはハイエースのエンブレムが廃止され、1993年(平成5年)のマイナーチェンジ以来となるトヨタのCIマークが与えられたが、寸法は大きい物となった。
ディーゼル車(バン・コミューターのみ)は従来の3.0 L自然吸気式エンジンの5L型から、2.5 Lコモンレール式ディーゼルターボエンジンの2KD-FTV型に変更し、平成15年新短期規制、、自動車NOx・PM法に適合させた。
バンのジャストローは、前後輪ともに同サイズの70 %偏平率タイヤに変更。
商用車はコストダウン、多くのメーカー・車種で統一された汎用デザインのスチールホイールを装着することが多いが、5代目では全車ホイールキャップ付きスチールホイールを標準装備とし、乗用車に近い印象を与えた外観としている。また、ワゴンにはトヨタモデリスタインターナショナルの手でドレスアップされたエアロツアラーも設定された。ベースはワゴンDXであるが、カラードバンパー、エアロパーツやオプションのパワーウインドウやワイヤレスドアロックなどの快適装備も装備され、商用車にありがちな「必要最低限の機能や装備以外は非常に簡素で無骨なものにする」というイメージを感じないものとなっている(持ち込み登録)。
ロング タイ仕様 標準ルーフベースの救急車
- 2005年11月
- 一部改良。全車にヘッドライトマニュアルレベリング機構を採用し、ハイマウントストップランプや助手席リクライニングシートも標準装備した。
- 2006年4月27日
- 右側スライドドアの設定のない200系ハイエース・ワイドスーパーロングハイルーフ形状の日本国外の輸出仕様車をベースにした両側スラ イドドアで室内高を嵩上げした新型のハイメディックと、防振ベッドを省いた2ベッド型トヨタ救急車が登場[7]。
- それをベースにした室内高1,900 mmのキャンパー特装車を東京モーターショー出展、反響次第では市販化も検討。エンジンは一般販売のワイドまたはスーパーロング車と同じ直列4気筒2.7 L の2TR-FE型搭載となり、トヨタの高規格救急車において市販車と同じエンジンが搭載された初のケース。
- 2007年8月20日
- 初のマイナーチェンジ。全車フロントグリルの形状変更。スーパーGL(バン)、グランドキャビン(ワゴン)、GL(ワゴンおよびコミューター)はシート表皮を変更。
- ディーゼル車は2500ccの2KD-FTV型から3000ccの1KD-FTV型に排気量拡大するとともにDPR触媒を採用して新長期規制に適合させた。1KD-FTV型は2KD-FTV型よりも先に開発され、ランドクルーザープラド等に積まれていたエンジンで、これにDPR等を付加したものがハイエースに搭載された。しかし、発売当初よりDPR作動に関わる燃料のポスト噴射により、燃料(軽油)がエンジンオイルを希釈する構造的欠陥を抱えており、法人個人を問わず、運行に支障を呈するケースが散見される。この現象は触媒の温度を上げるためにポスト噴射を行う全てのディーゼルエンジンで起こるもので、ハイエースをはじめ、他社製エンジンでも対策が進んでいるが、2010年現在、旧来のディーゼル車やガソリン車並のメンテナンスフリー化は実現されておらず、特に個人ユースでは注意を要する。
- バン スーパーGLにワイドボディ・ミドルルーフ車、DX(の一部車型を除く)にGLパッケージを新たに設定し、ワゴンにはDXとグランドキャビンの間にGLが追加された。ワゴンGLは、ワゴンDXのサイズ(ワイドボディ・ミドルルーフ)でグランドキャビン並みの室内装備を持つ。ボディカラーはワゴンDXとほぼ同じであるが、バン スーパーGLと同じ専用色の「ブラックマイカ」が選択できる。インテリアは後部2列のシートにアームレスト、リアクォーターコンソール、4列目(最後列)はコミューターと同じ跳ね上げ式の4人掛けシートが装備され、よりパーソナルユースを視野に入れたグレード展開としている。また、要望の多かったアルミホイールを、全車にメーカーオプションで設定した。
- 2010年7月26日
- 2度目のマイナーチェンジ。ディーゼルエンジン車はエンジン型式こそ1KD-FTV型と変更のないものの、以下のような多岐にわたる大幅な改良、および変更を受け、「平成21年(ポスト新長期)排出ガス規制」に適合し、当該エンジン搭載車のメーカー希望小売価格は12 - 15万円程度(消費税抜き)上昇した。
- 【1KD-FTVエンジン(搭載車)の変更点】
- 最高出力を100kW(136ps)/3,400rpmから106kW(144ps)/3,400rpmへ向上
- 最大トルクを300N・m(30.6kgf・m)と保ちながら、発生回転域を1,200 - 2,400rpmから1,200 - 3,200rpmへ拡大
- 圧縮比を15:1へ低減(従前は16:1)
- 燃料の最大噴射圧力を180MPaから200MPaに高圧化し、プレッシャーディスチャージバルブを変更
- フューエルインジェクターにはピエゾアクチュエーター制御を採用、サプライポンプの吐出圧を高圧化、フィードポンプ部に燃料添加弁吐出口を設定
- EGRバルブにバタフライバルブを採用、EGRクーラーは経路を変更し、バイパスバルブを設定
- インテークマニホールドをスワールコントロールバルブ一体式から別体式へ変更
- ターボチャージャーを小型化、ターボモータードライバーを廃止
- 3段式スワールコントロールバルブを採用
- クーリングファンに左右独立制御を採用
- グローコントロールユニットを採用し、グローリレーを廃止
- 可変吐出圧オイルポンプを採用
- 吸気温センサーの取付位置を変更
- 排気温センサーを2カ所から3カ所へ増加
- 排気圧センサーを絶対圧検出から差圧検出へ変更
- 酸化触媒を追加
- エンジンオイルのアッパーレベル警告を廃止(アッパースイッチ、アッパーウォーニングランプを廃止)し、オイルレベル(下限割れ)警告を設定
- ターボチャージャーの後方に燃料添加弁を追加(PM燃焼・DPF再生用)
- タイミングベルトカバーの二重構造化
- バルブタイミングを変更
- 燃焼室形状およびピストンスカート形状などを変更
- 冷却水経路を小変更、サブラジエーターを廃止、にブラシレスモーターを採用
- オルタネーターのエンジン始動時発電抑制制御を廃止
- これらの改良、変更(特にピエゾ式インジェクターへの変更)によりエンジン騒音が低減したほか、燃料消費率も向上し、バンの一部車種(ロングボディ・標準ルーフ(2WD/4WD)/ミドルルーフ/ハイルーフ(2WD)及びコミューターの2WD車)において「平成27年度燃費基準」を達成した。
- また、DPRの作動にかかる燃料ポスト噴射を廃止(代わりに排気管内へ燃料を噴射する設計に)したため、従前の1KD-FTV型エンジン車で問題となったエンジンオイルを軽油が希釈する問題は解決した。
- ガソリン車においてもエンジン制御・トランスミッション制御、および触媒の変更等により、ワイドボディの4WD車を除く全タイプのバンにおいても「平成27年度燃費基準」を達成した。
- 全車フロントマスク(フロントグリル、ヘッドランプ、フロントバンパー)の形状変更。初期型と初回マイナーチェンジ時のグリルには互換性があるが、この型から寸法が変わった。また、バン スーパーGL、コミューターGL、ワゴンGLとグランドキャビンにはディスチャージヘッドランプをメーカーオプション設定するとともに、オートエアコンを標準装備。DX全車にはパワーウィンドウ(運転席キーOFF後作動可能、ワンタッチ式・挟み込み防止機能付)を標準装備。ボディカラーにはワゴン(グランドキャビン、およびGL)とバン(スーパーGL)にメーカーオプションとして「ホワイトパールクリスタルシャイン<070>」を、ワゴンのグランドキャビンには「ゴールドメタリック<593>」の設定を追加し、従前までバン(スーパーGL)にメーカーオプション設定の「インテリジェントシルバートーニング<2JN>」を廃止した。内装面ではドアトリムとシート表皮色にダークグレーを採用。また、スーパーGL、ワゴンGLとグランドキャビンはオプティトロンメーターのデザインを変更、スーパーGLにはダウンライト(フロントセンターコンソールボックス部)を追加した。
- 2012年4月16日
- 一部改良(5月7日販売開始)。フロントルームランプにドアを閉めた後でも一定時間点灯するイルミネーテッドエントリーシステムを採用するとともに、盗難防止システム(エンジンイモビライザーシステム)の全車標準装備、車速に応じて自動でドアロックがかかる車速感応パワードアロック(運転席・助手席ドアキー連動、衝撃感知ドアロック解除システム付)を採用(バン「DX」を除く)。
- ディーゼルエンジン車には触媒の浄化を手動で補える排出ガス浄化スイッチ(触媒浄化用)を標準装備。
- コミューターはリアシートの上下調整式ヘッドレストやリクライニング機能を「DX」にも拡大適応させたが、前中央席を廃止し「DX」・「GL」ともに定員が14人となった。
- また、上級グレードに限ってメーカーオプション設定されていたディスチャージヘッドランプ(ロービーム・オートレベリング機能付)を全車へ設定拡大したほか、後退時にバックカメラからの後方映像をインナーミラー内のディスプレイに映して駐車をサポートするバックモニター内蔵自動防眩インナーミラーを国内のトヨタ車として初採用(全車メーカーオプション)するなど装備の充実化が図られている。
- なお、バンのロング・標準ボディ(ディーゼル仕様の2WD車)は「平成21年排出ガス基準10%低減レベル(低排出ガス車)」認定となり、バンのロング・標準ボディ(ディーゼルの2WD・5MT車)とコミューターのディーゼル車は「平成27年度燃費基準+5%達成」となった。
- 客席のシートベルトが2点式から3点式に変更された(ワゴン・コミューター)。
- 2012年11月1日
- バン「スーパーGL」をベースに、シート表皮とドアトリムに専用トリコット(エンボス加工付)を、ステアリングホイールとシフトノブに本革巻き&サイバーカーボン調加飾をそれぞれ施し、ディスチャージヘッドランプ(ロービーム・オートレベリング機能付)等を装備した特別仕様車「スーパーGL"PRIME SELECTION"」を発売。ボディカラーは特別設定色のボルドーマイカメタリックを含む4色を設定した。
- 2013年11月27日
- 3度目のマイナーチェンジ(12月9日販売開始)。
- 今回はヘッドランプを含むフロント周りのデザイン変更し、バン「スーパーGL」とワゴン「GL」・「グランドキャビン」においてはリアコンビネーションランプのデザインも変更。リア側面のウィンドウは凹凸が少ないスライド式となった。また、バン「スーパーGL」、ワゴン「GL」・「グランドキャビン」にはガラスアンテナを採用し、全車にLEDヘッドランプ(ロービーム)や鋭角的なラインのアルミホイール(バン「DX」のジャストローフロアを除く)のオプション設定を追加。ボディカラーはバン「スーパーGL」専用色の「ボルドーマイカメタリック」、バン「DX(ロングボディ)」専用色の「ブラックマイカ」を追加した。
- 内装面ではセンタークラスターパネルのデザインを変更し、平均燃費や外気温度などの各種情報を表示するマルチインフォメーションディスプレイを全車標準装備した。また、バンの「DX"GLパッケージ"」・「スーパーGL」、ワゴンの「GL」・「グランドキャビン」にエアロスタビライジングフィン(ドアミラー・コンビネーションランプなど)を採用し、バン「スーパーGL」の2WD車にはショックアブソーバーなどのサスペンションのチューニング変更が行われた。さらに、バン「スーパーGL」、ワゴン「GL」・「グランドキャビン」にバックドアイージークローザーを採用し、バン「スーパーGL」にはデュアルパワースライドドア(挟み込み防止機能付)を、バン「スーパーGL」、ワゴン「GL」・「グランドキャビン」、コミューター「GL」にはスマートエントリー&スタートシステムとステアリングスイッチ(オーディオ)のオプション設定を追加した。
コミューター 路線バス仕様(さくら交通 カナリア号)
- 2014年12月16日
- 一部改良及びバン特別仕様車「スーパーGL"DARK PRIME"」を発表(2015年1月6日販売開始)[8]。
- ガソリン車においてエンジンにDual VVT-iなどを採用したことで燃費性能が向上され、「平成27年度燃費基準+10%」を達成。同時に、AT車はこれまでの4速から6速(シーケンシャルシフトマチック付)に多段化した。また、バン全車にはリアシートベルト(外側3点式・中央席2点式)を標準装備した。
- バン特別仕様車「スーパーGL"DARK PRIME"」は「スーパーGL」をベースに、外観はメッキのフロントグリルとバックドアガーニッシュをダークメッキ化。内装は本革巻き4本スポークステアリングホイール、本革シフトノブ、インストルメントパネルアッパー部、パワーウィンドウスイッチベースに黒木目マホガニー調加飾を、シフトベゼルとフロントオートエアコン+プッシュ式コントロールパネルにダークシルバー加飾をそれぞれ施したほか、シート表皮にはダークグレーのトリコットと合成皮革を採用してダブルステッチを施し、フロントドアトリムにも合成皮革を採用した。また、クリアスモーク加飾を施したLEDヘッドランプ(ロービーム、オートレベリング機構付)、スマートエントリー&スタートシステム(スマートキー×2)、ダークシルバー加飾のベゼルも施したステアリングスイッチ(オーディオ)を標準装備した。ボディカラーは特別設定色の「スパークリングブラックパールクリスタルシャイン(オプションカラー)」を含む5色を設定した。
- 2015年9月29日
- 2015年度グッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞[9]。
- 2016年6月1日
- 一部改良を発表(6月11日販売開始)[10]。
- ワゴンとコミューターにVSC&TRC、ヒルスタートアシストコントロール、緊急ブレーキシグナルを標準装備したほか、アクセサリーソケット(DC12V・120W)を全車に標準装備した。
- 併せて、ウェルキャブの「車いす仕様車」においては、ベース車同様の改良に加え、「Aタイプ」は車内レイアウトの見直しにより、大型サイズの車いすやリクライニング機能付特殊車いす利用者の2人乗車が可能となったほか、新たに、「Aタイプ」に2人掛けのスペースアップシートを採用することで使用状況に応じて配席アレンジを可能にした「ASタイプ」と、車いす利用者2人がシートに移乗することでロングボディ・標準ボディ幅でありながら車いす利用者を最大4人まで乗車可能にする「Fタイプ」を新設(「Aタイプ」・「ASタイプ」は9月販売開始)。さらに、リアシートには消臭機能を加え、シートベルトにはシートベルトリルータなどを設定。車いすリフトを改良し、オプションに可倒式手すりを設定した。
- 2017年11月22日
- 一部改良が発表された(12月1日販売開始)[11]。
- 衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」が標準装備となった(ただし、レーダークルーズコントロールシステムの機能は非搭載、ウェルキャブのワイドボディとTECS車は除く、メーカーオプションで非装着車も設定)。「Toyota Safety Sense P」装備車にはフロントガラス内側に単眼カメラ、フロントグリル中央部にミリ波レーダーが設置された、また、バンとコミューターに設定のディーゼル車はエンジンを2800ccの1GD-FTV型に置換され(エンジンの置換に伴い、車両型式がGDH200系となる)、ATはガソリン車と同じ6速(シーケンシャルシフトマチック付)に多段化。「平成21年排出ガス基準10%低減レベル(低排出ガス車)」の認定をディーゼル車の全種類に拡大されたほか、燃費性能が向上されたため、「平成27年度燃費基準+10%」又は「平成27年度燃費基準+15%」を達成した。ワゴンとコミューターでは既に装備されているVSC&TRCやヒルスタートアシストコントロールをバンにも拡大して標準装備するとともに、オートアラームを全車に標準装備された。なお、今回の一部改良に伴い、バンのディーゼル車はATのみの設定となった。
- ボディカラーはワゴンの「グランドキャビン」にて一部入れ替えが行われ、「ゴールドメタリック」を「ベージュメタリック」に、「ノーブルパールトーニングII(オプションカラー)」を「ラグジュアリーパールトーニング(オプションカラー)」にそれぞれ差し替えた。
- 併せて、2015年1月に発売されたバン特別仕様車「スーパーGL"DARK PRIME"」を新仕様で再発売されることも発表された。
- さらに同日、ハイエースの発売50周年を記念し、トヨタモデリスタよりコンプリートカー「Relaxbase(リラクベース)」が発売された。
- 2018年5月
- 衝突回避支援パッケージの名称を「Toyota Safety Sense P」から、「Toyota Safety Sense」に変更[12]。(公式発表なし)
- 2018年8月6日
- 特別仕様車「スーパーGL"DARK PRIME II"」、「スーパーGL"50TH ANNIVERSARY LIMITED"」が発売された[13]。
- 「スーパーGL"DARK PRIME II"」は、2017年11月に新仕様で再発売された「スーパーGL"DARK PRIME"」のバージョンアップ仕様で、ルーフ、ピラー、セパレーターバーがブラック色に変更され、スライドドアのスカッフプレートに車名ロゴ&イルミネーションを追加。SRSエアバッグとプリテンショナー&フォースリミッター機構付シートベルトを助手席にも装備した。
- 「スーパーGL"50TH ANNIVERSARY LIMITED"」は、誕生50周年記念車で、「スーパーGL」をベースに、外観はフロントロアグリルに漆黒メッキ、フロントフォグランプベゼルやフルホイールキャップに高輝度塗装がそれぞれ施され、バックドアに50周年記念エンブレムを装着。内装はルーフ・ピラー・セパレーターバーはブラック色に、シート表皮はダークブラウン色のトリコット+合成皮革&ダブルステッチにそれぞれ変更され、随所に茶木目マホガニー調加飾やダークシルバー加飾が施された。そのほか、スマートキーに50周年記念エンブレムが施され、「スーパーGL"DARK PRIME II"」同様にSRSエアバッグとプリテンショナー&フォースリミッター機構付シートベルトを助手席にも装備され、スライドドアはデュアルパワースライドドアにグレードアップされた。ボディカラーは特別設定色の「グラファイトメタリック」を含む6色展開。2019年7月末までの期間限定生産となる。
- 2020年4月17日
- 一部改良を発表(5月1日発売)[14]。
- デジタルインナーミラーを全車に、パノラミックビューモニターをAT車に、インテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポートブレーキ(静止物))を「Toyota Safety Sense」装着のAT車にそれぞれオプション設定されたほか、オプティトロンメーターに4.2インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイが採用された。また、一部車種に設定されていた助手席側フェンダーミラーが廃止され、全車種が運転席側・助手席側ともドアミラーとなった。
- なお、ガソリン車(バン・ワゴン・コミューター問わず)はWLTCモード走行による排出ガス・燃料消費率(燃料消費率はJC08モード走行時も併記)に対応したが、排出ガスは「平成30年排出ガス規制適合」となり、バックドアウィンドウに装着されていた「低排出ガス車」ステッカーが装着されなくなった。
- 2020年5月1日
- 東京都を除く全ての地域での全車種併売化に伴い、一部改良モデルの発売に合わせて大阪トヨタを除くトヨタ店、トヨタ西東京カローラを除くカローラ店、ネッツトヨタ多摩・ネッツトヨタ東都を除くネッツ店及び大阪トヨペットでの販売を開始(大阪トヨペットでは大阪トヨタへの取り扱い移行以来、約13年9ヶ月ぶりに取り扱いを再開)。
- ネッツ店では一部改良モデルの発表に伴って販売終了となったレジアスエースに替わって取り扱うようになり、レジアスエースでは未設定だったワゴンやコミューターも取り扱うようになる。
トヨタ・ベンチュリー
5代目の派生車種として、2005年からタイ限定で販売されている乗用車仕様。
ハイエースが5代目にモデルチェンジした2004年当時、トヨタモータータイランドの販売車種にはMPVがなく、MPVに相当するイノーバはインドネシアで販売が始められたばかりだった。イノーバの上級に相当するSUVのフォーチュナーも7代目ハイラックスと共にまだ開発中で、起亜・カーニバルやサンヨン・スタヴィックといった韓国勢がMPV市場を一時席巻していた。これらに対抗するため、豊田通商のタイ法人が中心となってタイ国内で製造できるハイエースをベースに、乗用目的を優先したMPVが企画された。
日本向けのロングワゴンミドルルーフを基に、現地法人のトヨタモータータイランドとタイオートワークスにおいて上級仕様化された。
6代目/海外向け H300系(2019年 - )
- 2019年2月18日
- フィリピンにおいて、海外向けの新シリーズが世界初披露された[15]。
- TNGAの設計思想に基づく新プラットフォームの導入によってセミボンネット化され、ボディタイプはショート・標準ルーフとロング・ハイルーフの2種類となる。仕様はバンの「コミューター」他に、17人乗りのマイクロバス仕様の「グランディア」や、快適装備と専用インテリア、LEDデイタイムランニングランプ・フォグランプ内蔵カラードバンパーが採用された13人乗りの「グランディア・ツアラー」が用意される[16]。
- エンジンには、2.8Lディーゼルの1GD型と3.5Lガソリンの7GR型が設定され、安全性能では5代目モデル(2017年11月改良モデル)同様に「Toyota Safety Sense」が採用されている。
- フィリピンで2019年5月5日[17]の発売を皮切りに、来年にかけ、新興国を中心とした国・地域に導入される予定である。なお、日本では市場環境が異なるため、5代目モデルが継続販売される。但し、高級モデルのグランディアは日本ではグランエースの車名で同年11月25日に発表され、同年12月16日より発売される[18][19](ただし、フロントフェイスが変更され、乗車定員が6人または8人になるなど、「グランディア」とは仕様が異なる)。
車名の由来
製造
2020年4月までの取り扱い販売店
- 東京都では以前は東京トヨペットと東京トヨタの併売であったが、2019年4月1日に販売チャネル制度を廃止しており、全ての販売店(トヨタ直営ディーラーを統合したトヨタモビリティ東京、カローラ店系列のトヨタ西東京カローラ、ネッツ店系列のネッツトヨタ多摩とネッツトヨタ東都)で取り扱っている。千葉県ではネッツトヨタ東都が2019年4月1日より姉妹車のレジアスエースに代わって取扱を開始したのに伴い、千葉トヨペットとネッツトヨタ東都の併売となった。また、大阪府では2006年8月8日より大阪トヨタで取扱っていた。
- ビスタ店(現ネッツ店。1980年~1999年7月)
- ディーラー網開始からトヨペット店との併売であったが、1999年に完全にトヨペット店の専売に移行したため、ビスタ店の取扱を打ち切り。バンは姉妹車のレジアスエースに換わった。
派生車種
関連項目
- トヨタ自動車
- トヨタ・ハイメディック(ハイエースをベースとした救急車)
- トヨタ・ハイラックス - 発展途上国や紛争地で、共にテクニカル仕様として人気車種。
- トヨタ戦争
- マツダ・ボンゴブローニイ - 3代目は当車種のOEM供給車。
- シボレー・アストロ
- バニング
- キャンピングカー
- 箱車
- 業務車4号
脚注
- ^ 日本損害保険協会、第11回自動車盗難事故実態調査結果を発表,自動車盗難はハイエースが3年連続トップ - impress,2010年3月19日記事
- ^ 社団法人日本損害保険協会 2007年度自動車盗難事故実態調査結果報告
- ^ 社団法人日本損害保険協会 第13回 自動車盗難事故実態調査結果発表
- ^ 姉妹車のレジアスエースと共にバンの最上級グレードである「スーパーGL」が、最も被害に遭う率が高く、それだけを専門に狙う窃盗団も多い。
- ^ “トヨタのマリン事業 マリン事業の歩み”. . 2020年10月4日閲覧。
- ^ 3型(~2013年)まで
- ^ “TOYOTA、トヨタ救急車をフルモデルチェンジ”. トヨタ自動車 (2006年4月27日). 2019年11月16日閲覧。
- ^ “TOYOTA、ハイエースならびにレジアスエースを一部改良 -同時に特別仕様車スーパーGL“DARK PRIME”を発売-” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2014年12月16日) 2014年12月16日閲覧。
- ^ グッドデザイン・ロングライフデザイン賞 トヨタ・ハイエース、トヨタ・レジアスエース日本デザイン振興会
- ^ “TOYOTA、ハイエースならびにレジアスエースを一部改良” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2016年6月1日) 2016年6月1日閲覧。
- ^ “TOYOTA、ハイエースならびにレジアスエースを一部改良” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2017年11月22日) 2017年11月22日閲覧。
- ^ 「トヨタハイエース カタログ」、2018年5月発行。PRO11401-1805
- ^ “TOYOTA、ハイエースならびにレジアスエースの特別仕様車を発売” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2018年8月6日) 2018年8月6日閲覧。
- ^ “TOYOTA、ハイエースの安全装備を充実” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2020年4月17日) 2020年4月20日閲覧。
- ^ “TOYOTA、ハイエースに海外向け新シリーズを投入、フィリピンで世界初披露” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2019年2月18日) 2019年2月19日閲覧。
- ^ “TOYOTA PREMIERES ALL-NEW HIACE IN THE PHILIPPINES(英語版サイト)” (プレスリリース), TOYOTA MOTER PHILIPPINE, (2019年2月18日)
- ^ “TOYOTA PREMIERES ALL-NEW HIACE IN THE PHILIPPINES(英語版サイト)” (プレスリリース), TOYOTA MOTER PHILIPPINE, (2019年2月18日)
- ^ 【東京モーターショー】トヨタが新型フルサイズワゴンの「グランエース」を初披露。2019年内には発売予定!(Webモーターマガジン) - モーターマガジン社 2019年10月8日閲覧。
- ^ “TOYOTA、新型車グランエースを発売” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2019年11月25日) 2019年11月27日閲覧。
- ^ “トヨタ自動車75年史 【豆知識】車名の由来”. トヨタ自動車. 2017年11月26日閲覧。
外部リンク
- トヨタ ハイエース ワゴン - トヨタ自動車(公式ウェブサイト)
- トヨタ ハイエース バン - トヨタ自動車(公式ウェブサイト)
- トヨタ ハイエース コミューター - トヨタ自動車(公式ウェブサイト)
- 渡辺陽一郎(カーライフ・ジャーナリスト) (2018年5月7日). “トヨタ「ハイエース」の中古車がバカ高い理由”. 東洋経済オンライン (東洋経済新報社) 2018年6月18日閲覧。
- 有馬賢治(立教大学経営学部教授。研究分野:マーケティング、消費者の諸活動等)[1] (2018年6月16日). “連載 有馬賢治「日本を読み解くマーケティング・パースペクティブ」- 地味なトヨタ「ハイエース」がずっと売れ続けている理由…中古車市場でも高値で取引”. ビジネスジャーナル (株式会社サイゾー) 2018年6月18日閲覧。
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