PORTALFIELD編集部より
奥大日岳を登山するにあたって、個人的には雷鳥沢キャンプ場(テント場)でのテント泊やみくりが池温泉などの宿泊と組み合わせて下山後の余韻に浸るのがいい感じです。実際のところ、自分の場合は東京からのアクセスとなるので、奥大日岳を日帰りで歩いても、その日のうちに帰宅するのに結構な時間がかかるってのもあります。ちなみに、みくりが池温泉からは奥大日岳がばっちり見えます。4月下旬の残雪期の夕暮れに色付く奥大日岳の姿を初めて見た時には感動した記憶があります。アルペンルート開通直後やGW前後は特に混雑しますので、と言うか宿泊予約を取るのがかなり大変なのでその辺は計画的に。
奥大日岳へのアクセスは、立山黒部アルペンルートの室堂ターミナルから立山エリア入りして、室堂周辺の小屋(山小屋)や雷鳥沢キャンプ場(テント場)からのアクセスが比較的メジャーな感があります。大まかなルート的には、室堂からみくりが池、雷鳥沢を経由して往復するイメージです。室堂をきちんと早朝に出発すれば、一般的なコースタイム(山と高原地図で室堂から奥大日岳までピストンで6時間ほど。休憩含まず)で十分に日帰りも可能です。その他に、称名滝エリアから大日岳、大日小屋を経て縦走するルートもあります。現在ご覧になってる、この「PORTALFIELD MTI(PFMTI)」では、地形図を始め数種類の地図を見ることができ、また、近隣の山や宿泊施設をぴょこぴょこ動く地図上でそれぞれ確認できますので是非ご活用下さい。奥大日岳の山頂付近の地形図はこのすぐ下に、周辺のぴょこぴょこ動く地図はページの下部にあります。PFMTIは、天気情報も充実しています。併せてご覧ください。
先ほど触れた残雪期と言えば、ゴールデンウィーク(GW)前後の雪山登山するにもおすすめの山の一つです。室堂や雷鳥沢からの距離感などから、天気や登山道の具合などを総合的に考えると、立山三山を縦走するより登山に適した条件が比較的揃いやすい印象があります。とは言え、ルート的には雪庇が見られることでも知られてますし、実際問題として残雪期と言えども早朝の雪面が硬い時や凍ってる時は滑落の危険性は増すので注意は必要です。「アイゼンは必要ですか?」みたいな質問をされる事がありますが、その辺りは室堂ターミナルにある「入山安全相談窓口」で指導員の方に最新情報を伺うことができます。自分の記憶的には、稜線は雪が融けていても、そこに至るまでに必要なケースは多い印象があります。ただ、雪山登山に来てるのに「アイゼンは必要ですか?」って聞くの、個人的には怒られそうで怖くて聞いたことがありません(笑)。
そんな奥大日岳登山の玄関口の一つとなる立山黒部アルペンルートの室堂ターミナルですが、駅構内に「立山そば」という立ち食いそば屋さんがあります。あまり早く着くとまだ営業していないこともありますが、時間に余裕があれば「白海老」のかき揚げそばをぜひ。富山の名物である白海老ですが、お店で食べると比較的高いことが多いので、立ち食いそば屋さんでかき揚げを楽しむのはこれまた一興。ちなみに「立山そば」は北陸新幹線の富山駅にもあります。
富山駅の話がでてきたので、食べ飲みネタをもう一つ。日本酒を飲まれる方におすすめなのが、立山酒造の日本酒「立山」。いろいろ種類がありますが、個人的には「特別本醸造」を。どんな料理にも合うスッキリとした味わいと、熱燗もOKな守備範囲の広さ、で、比較的リーズナブルなのも嬉しいところ。ありがちですがリンク載せておきます。もし購入されるなら是非こちらで(笑)
奥大日岳の登山の際に便利に利用できる宿泊施設としては、室堂周辺には「ホテル立山」などの設備の整ったホテル、そこから少し歩いてみくりが池そばの前述した「みくりが池温泉」など種類もあり、その他「立山室堂山荘」や雷鳥沢近辺のなどの山小屋も充実しています。テント泊であれば、室堂から1時間~1時間半ほど歩くと雷鳥沢キャンプ場があり、広々としたテント場は気持ちよく、目前には山々が広がり雄大な景色を楽しめます。地図を見て頂けると分かりますが、雷鳥沢からだと奥大日岳はだいぶ近くなりますので、時間にゆとりのある登山が楽しめます。個人的には、数多くある山岳地帯のテント場の中でも一番好きな場所の一つです。(高橋)