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山梨県では指定する山域への登山には登山計画書の提出を義務化しました [山梨県]
平成28年に山梨県山岳遭難事故の発生状況が過去最高となったことを踏まえ、平成29年10月、登山の安全… このままもっと読む
PORTALFIELD編集部より
各地の山域で登山計画書の提出が義務化されるようになってきて久しいですが、山梨県も本格的に乗り出すようです。
ただ、少し気になったのは、完全義務化とされた「安全登山推進重点区域」なんですが、山域や山はともかく、期間が12月1日から3月31日までとのこと。
この期間はまさに厳冬期から残雪期にかけての季節になりますが、この期間だけ義務化なの?というのが正直なところです。確かに夏山登山よりリスクが増える季節ではありますが。
それ以外の季節や山域によっては、義務ではなく「努力義務」にするとのことですが、努力義務にしたところで登山届の提出者がはたして思惑通りに増えるのでしょうか。
そもそも、「努力義務になったから登山届を提出しよう」と思う人なら、既に登山届を出す習慣が身についている人が多いのではと思われる一方で、登山届を普段から提出していない方に関しては、「努力」義務だとあまり効果が出ないのではないか、というのが正直な感想だったからです。
実際問題として、全ての登山口に改札がある訳でもありませんし、提出しないと入山できなくするというのは人材確保の面やコスト面など、現状では諸々無理があるかとは思います。
ただ、登山者の意識を少し変えるだけでも、提出率の向上は期待できると思われますし、今回の山梨県の動きを受けて、今後もこのような取り組みがなされるエリアは増えてくると思います。
個人的には、万が一の遭難事故の際に提出していたかどうかが度々問題になることを考えると、年間を通して登山届の提出は必須となる流れに行ってほしいと思っています。
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