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季節により山の表情は全く変わる!登山ルートの作成の際の注意

登山をする山も、季節によって全く違う表情や状況に変化します。

山のベストシーズンは山や目的によっても変わってきます。同じ山でも登山時期を選ぶことで、難易度とは別の観点から山を捉えることになり、より思い出深い山行にすることが可能になります。

また、山岳写真の撮影を目的とするならば、一般的には遠景が霞みやすい春や夏よりも空気のすんだ秋から冬の方が適している場合もあります。

歩き慣れてきたら、敢えて「ベストシーズン」を外してみる選択もありです。同じ山でも混雑している時と人が少ない静かな時では、山の雰囲気が全く変わってきます。


季節によっては、同じ山でも南面と北面の状況が全く違うということはよくあります。

ひとつの例として、関東周辺の人気のエリアの一つである丹沢山系の主峰の一つとも言える丹沢山PORTALFIELD mikketa 丹沢山はこちら)でも、比較的明るい南面の大倉尾根を経由して登るコースと中津川沿いの北面コースでは、森や登山道の様子や登山者の数も全く違います。特に積雪がある時期ではその違いは顕著に現れることになります。日差しの当たらない北面は積雪の量も多く、雪も解けにくくなっています。

標高が低い山では、昼間に霜柱が溶けて登山道がぬかるんで、朝夕になるとそれが凍って歩きにくい状況になっている場合もあり、注意が必要です。

春先には南面に雪が全く無い山でも、北面には登山者によって踏み固められた登山道の雪が一部氷となって、歩くのに軽アイゼンが必要になるという状況も珍しくありません。そうなると、装備が増えるだけでなく、コースタイムよりも時間がかかることもしばしばです。標高的に低中級の山岳では、春先に注意したいポイントです。


登山口までの交通機関が発達した場所も増えて久しいですが、日本百名山の一つである乗鞍岳PORTALFIELD mikketa 乗鞍岳はこちら)は登山のベースとなる畳平まで、日本一の高度を通る乗鞍スカイライン(マイカー規制がされているので一般車両は通行できません)が通っており、バスで一気に到着することが出来ます。

そこから山頂までは夏場であれば、ハイキング気分で歩くことも可能です。ここで注意すべきことは、畳平行きのバスの運行時期は5月中旬頃から10月下旬頃までということです。その時期以外は積雪のため通行止めになります。

つまり、開通直後の5月の中旬頃には畳平付近はまだ一面の銀世界なわけです。もちろんその年にもよりますが。

それはイコール、雪山登山の状況と変わらないということ。とてもハイキング気分で歩ける山ではありません。

「もうバスが通っているなら、夏山と同じような感じで歩ける状況なんだろう」とつい思いがちになりますが、乗鞍岳に限らず、登山計画を立てるときは、必ず現地の状況を確認するようにしましょう。

気温が大きく変動したり積雪が発生するなど、季節による状況の変化が大きい春と秋は、登山ルートと装備品の選択には特に注意が必要です。

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配信者 PORTALFIELD編集部

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