前編では、「おすすめのベストなシューズとは?」「①シューズのサイズ」をお伝えしました。
いかに自分の足に合っているかが、良いシューズを選ぶ際には何よりも大切なことだとお感じになったと思います。
それでは、引き続き「登山靴やトレッキングシューズを選ぶ際に気をつけたい3つのこと」、2つ目と3つ目をチェックしていきます。
②フレックスを知る
登山靴やトレッキングシューズの場合、いわゆるソールと言われる靴底の硬さ(フレックス)がシューズによって変わってきます。
それぞれの特徴を比較しながら見ていきましょう。
硬めのフレックス
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最近は全般的に装備の軽量化が進んでいますが、一般的には登山のテント泊装備など比較的重い装備で岩場や岩稜帯、ハードな路面の場合であるほど、硬めのソールが適しています。
そのような登山靴やトレッキングシューズはハイカットやミドルカットのものが多く、シューズの重量はどちらかというと重い傾向にあります。写真はハイカットのシューズです。
こちらはミドルカットのタイプ。
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アイゼンの装着が可能な厳冬期や残雪期の登山に対応する登山靴はこれらの部類になり、ハイカットのものが多いです。
一部のアイゼンを除き、装着するにはアイゼンに対応しているシューズが必要です。また、ワンタッチアイゼン、セミワンタッチアイゼンなど装着の仕方によりアイゼンには種類がありますので、購入の際にはショップのスタッフさんに相談することをおすすめします。
こちらは、LOWA(ローバー)の「Mountain Expert GTX EVO Ws」
厳冬期対応の冬用(雪山用)登山靴で、こちらはレディースモデルの一足です。
つま先を見ると引っかかりのようなものが見えますが、これによりワンタッチアイゼンの装着が可能になっています。
ローカットでソールの硬いシューズ
金子圭一
有限会社さかいやスポーツ本部長
PORTALFIELDエキスパート
ローカットでソールの堅い靴を履くときは、特にかかとが浮かないかチェックしたいものです。
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こちらは、LOWA(ローバー)のアプローチプロGT
シューズ自体はアプローチシューズのジャンルに入りますが、硬めのソールでローカットな商品を相談した際に斎藤さんに提案して頂いたモデルです。
昔結構あったんですけどね。今あんまり無いですね、このテのタイプは
斎藤勇一
有限会社さかいやスポーツシューズ館責任者
PORTALFIELDエキスパート
(以前から硬めのソールでローカットのシューズはどんなものがあるのか気になっていたので参考になりました。)
柔らかめのフレックス
硬めのフレックスとは逆に、装備が軽く軽快に歩く場合などには、適度に柔らかいフレックスのシューズの方が楽に歩けます。シューズの重量もどちらかというと軽くなる傾向にあります。
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MERRELL(メレル)のカメレオン7 GTX
上記と同じく、柔らかめのソールを伺った際に提案して頂いたモデル。
登山用具専門店など、アウトドアショップのスタッフさんはどのような場合にどのようなフレックスが適しているのかをアドバイスできますので、選ぶのに迷ったらどのシューズが自分の用途に最適なのか聞いてみましょう。
もちろん、予算の相談にも乗ってくれます。
③最適なフィット感
さて、アクティビティの目的に応じて、シューズのサイズやフレックスが重要なポイントなのが分かってきました。
いよいよ試し履きとなります。
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ショップによっては、専用の機器を利用して足のサイズを計測してくれます。
傾斜のある状態や、山道を模した路面で足を動かしてみて履き心地を確かめます。
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ただし、足の幅や形、甲の高さは人それぞれですので、最初から完全に自分の足に合う靴が簡単に見つかるとは限りません。
そのような場合、靴下や中敷き(インソール)の組み合わせを調整することで履いた時の感覚が大きく変わります。
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ショップによっては試し履きの靴下が用意されていることもあり、その靴下とシューズを組み合わせた時の履き心地を試すことができます。
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岩崎壮平
有限会社さかいやスポーツシューズ担当
PORTALFIELDエキスパート
フィッティングの際には最適のフィット感を得られる組み合わせをいろいろ試してみましょう。
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登山用具専門店やアウトドアショップによっては、靴下だけでなく、特にインソールについてサイズ調整をはじめ様々な提案をできるスタッフさんがいることもありますので、フィット感に満足がいかない場合には、シューズ選びを含めて、始めからそのようなショップに相談するのも一つの方法です。
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各地に様々なショップがありますが、東京の神保町にある「さかいやスポーツ」さんにはシューズだけを専門に取り扱ってる店舗があり、PORTALFIELDスタッフも調整やメンテナンスでよく相談させて頂いています。
登山やハイキング、ウォーキングなどのアクティビティで必須となる重要なギア、「登山靴」「トレッキングシューズ」
ぜひ、自分にとっての最高峰の一足を見つけてください。