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登山用品専門店スタッフが推す「お気に入りの冬山」|「谷川岳~武能岳(武能西尾根)」「聖岳」「仙丈ヶ岳」「権現岳~赤岳~阿弥陀岳」編

登山やアウトドアなどのアクティビティを楽しむ皆さんであれば、徐々にこだわりたくなるものの一つが山道具やアウトドアギア。
 
ネットで下調べはしたとしても、実際に良い商品を探すために登山用品専門店やアウトドア用品取り扱いショップに足を運ぶわけですが、そうした時に我々の心強い味方になってくれるのが、ショップのスタッフさんです。
 
商品についての知識はもちろんのこと、どのような用途で使うのか、日帰りなのか、何日間行くのか、はたまたテントなのか山小屋泊なのか?、登山やハイキングであればどの山域?、などなど、そういったことまで総合的に相談できるので、そのやり取りが楽しくてショップへ行く方も多いと思います。

普段は基本的にはお客様から相談を受けることの方が多いショップのスタッフさんですが、それではプライベートではどんなアクティビティを楽しんでいるのでしょうか?
 
静かな冬山や残雪期登山が楽しめるこの時期、このコーナーで取り扱うテーマはズバリ、「登山用品専門店スタッフが推す『お気に入りの冬山』」。何人かのスタッフさんにお話を伺うことができたのでご紹介します。

今回は、さかいやスポーツエコープラザの田中久美子さんに紹介していただいた、「谷川岳~武能岳(武能西尾根)」、「聖岳」、「仙丈ヶ岳」、「権現岳~赤岳~阿弥陀岳」編です。

Written by

有限会社さかいやスポーツ
エコープラザ

田中久美子

1. 谷川岳~武能岳(武能西尾根) 日帰り

雪の締まってきた残雪期に行きたい、バリエーションを含むロングルート。

このルートは雪山登山上級者向けのバリエーションルートとなり、一般縦走路ではありません。利用する際は必ず経験者と同行し、初心者だけでの入山は控えてください。(PORTALFIELD編集部注)

◆ルート
谷川岳ロープウェー~西黒尾根取りつき~肩の小屋~谷川岳一ノ倉岳~芝倉岳~武能岳~武能西尾根~蓬沢林道~土樽駅

上越の美しい景色を横目に、岩稜帯と所々深雪の吹き溜まりにハマりつつ、アップダウンを繰り返しながら武能岳を目指します。

 

着いたら西尾根の取り付きを確認。ここからはバリエーションルートです。

 

ナイフリッジを慎重に通過し不安な場合は要ロープ持参尾根を間違えないように注意しながら蓬沢へひたすら下って土樽駅へ。

 

雪山を思い切り堪能したい方にオススメです。

2. 聖岳(冬季小屋泊)

残雪が残る中、新緑を求めて歩く癒し系ルート

◆ルート
易老度~薊畑分岐~聖平小屋(冬季小屋泊)~聖岳~易老度

易老度までの道は土砂崩れでよく通行止めになっているので、出かける前に必ず確認を。

 

ワイヤーひとつで吊るされた車に荷物も人間も乗って渡ってからスタートします。

 

美しい新緑を眺めながら高度を上げると、南アルプスらしい偉大な自然の景色がお目見え。南アルプスに深く入り込んだ気分を味わえます。

 

快適な聖平小屋の周りを散策するのも気持ちが良くオススメ!

 

私が行った時は山頂からの展望は全く見えませんでしたが、登山道を歩いているだけで凄く癒される。オススメのルートです。

3. 仙丈ヶ岳(テント泊)

真っ白な稜線を歩ける贅沢なひと時を味わえるルート

◆ルート
戸台~北沢峠~長兵衛小屋(テント泊)~小仙丈ヶ岳~小仙丈尾根~仙丈ケ岳~戸台

北沢峠までバスが入らなくなった厳冬期。戸台から川沿いをゆっくり進み高度を上げると、綺麗なこもれび山荘がお出迎え。

 

こちらからすぐ近くの長衛小屋前のテント場で一泊。

 

先輩より「仙丈の山頂で凧上げしたことがあるよ」と言われるほど、天気が悪いと更に風が強い仙丈ヶ岳。しかし運が良ければ、その中でも懸命に生きる雷鳥に会うことが出来ます。

 

小仙丈ケ岳~仙丈ケ岳までちょっとかかるけれど、真っ白な稜線を歩ける贅沢なひと時を味わえるルートです。

4. 権現岳~赤岳~阿弥陀岳(冬季小屋泊)

阿弥陀岳~硫黄岳同様、冬の八ヶ岳に魅せられた方なら一度は歩いておきたいロングルート

このルートは、権現岳付近でロープの使用が必要な箇所があります。クライミング技術が必要な雪山登山上級者向けのポイントが一部含まれますので、利用する際は経験者と必ず同行し、初心者だけでの入山は控えてください。(PORTALFIELD編集部注)

◆ルート
舟山十字路~青年小屋~編笠山~青年小屋(冬季小屋泊)~権現岳~ツルネ~赤岳~阿弥陀岳~御小屋尾根~舟山十字路

初日は青年小屋までまったり歩くと、(空いていれば)青年小屋の豪華な冬季小屋がお出迎え。

 

荷物を置いて初日は編笠山へ。ヨーロッパアルプスを思わせる赤岳の景色を堪能できます。

 

2日目は雪が締まっているうちに権現岳のナイフリッジを通過(要ロープ持参)、雪面のトラバース、急登、岩と氷のミックスとアイゼンワークが試される変化にとんだ赤岳へのルート。

 

阿弥陀岳までの雪の直登を終えれば、360度大パノラマが待っています。

 

下りの御小屋尾根も、雪が腐っていると難儀するので余裕を持って。

 

達成感満点な好ルートです。

いかがでしたか。今回は、さかいやスポーツエコープラザの田中久美子さんに「谷川岳~武能岳(武能西尾根)」、「聖岳」、「仙丈ヶ岳」、「権現岳~赤岳~阿弥陀岳」をご紹介頂きました。次回もお楽しみに!

さかいやスポーツエコープラザ

アクセス
●公共交通機関でご来店のお客様へ
・JR中央・総武線「水道橋駅」東口より徒歩10分。
・地下鉄半蔵門線・三田線・新宿線「神保町駅」A4出口より徒歩7分。
●お車でご来店のお客様へ
当店には駐車場がございません。お近くのコインパーキングをご利用ください。
 店舗情報
「エコー・プラザ」は、山々に響くこだまのように、アウトドア用品の最新トレンドを情報発信する、さかいやの提案ショップです。
約280m2の広いスペースに、550アイテム以上のザック・パックをはじめ、シュラフ、キャンプ用品、GPS、ライトなどのグッズをビッグに展開しています。

店舗名 さかいやスポーツ エコープラザ
住所 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2-30 昭和ビル1F
電話番号 03-3262-0583
FAX番号 03-3262-0486
営業時間 11:00-20:00 年中無休(元日を除く)
取り扱い商品 バックパック、シュラフ、トレッキング小物、時計、コンパス、GPS、帽子、手袋

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配信者 PORTALFIELD編集部

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